賛否呼んだ『銀魂』伝説のパロディ回・3選 「ファンのほうがヒヤヒヤ?」
ハイテンポなギャグとアツいシリアス展開が魅力の『銀魂』。とてつもない勢いで飛び出すパロディも魅力の同作ですが、ファンの間でもさすがに賛否の分かれるパロディ回が存在します。「やりすぎ」「ユーモアの範疇」と議論を呼んだ伝説のパロディ回を振り返ってみましょう。
やりすぎなパロディにファンも困惑?
2019年に堂々のフィナーレを迎えた『銀魂』。目の回るようなスピードで繰り広げられるギャグと、落差が大きすぎるアツいシリアス展開は、今もなお多くの人に愛されています。ただ破天荒すぎるギャグが原因で、時にファンをもざわつかせる事態を引き起こすこともしばしば……。
特に話題になりがちなのは、『銀魂』の特徴でもあるパロディネタ。特にアニメならではの演出を凝らしたギャグ回は、「ここまでやっていいのか?」とネットで話題になりました。
2009年に放送されたアニメ150話「長い物には巻かれろ!!」では、『新世紀エヴァンゲリオン』のパロディが両作品のファンを震わせる事態に。最終回のネタを考えるというストーリーで、銀時のプレゼンが終わった後に流れた第2案が問題のシーンです。
強敵・高杉晋助と銀時の戦いは相打ちに終わり、その余波は周囲の仲間たちも巻き込んでしまいました。仲間たちが倒れ伏すなか、新八の意識は不思議な空間へ。「なんでこんなことに……」と自問自答を繰り返す新八に、仲間たちのイメージが次々と語りかけては消えていきます。
悩みぬいた末、自分の殻を破った新八。すると突然世界は景色を変え、新八はいつの間にか仲間に囲まれていました。笑顔で拍手をしつつ「おめでとう」と祝う仲間たちに、イイ笑顔の新八が「ありがとう」と……。カットも展開も本家にそっくりすぎるパロディで、ネット上では「アウトォォォ!」「さすがに調子乗りすぎでは?」といった指摘も続出しました。
エヴァ回は再現度の高さが話題の原因だったものの、別のパロ回は心配の声が上がったことで有名です。
50話「節目節目に気合を入れ直せ」は、アニメにテコ入れをしようと万事屋の面々が悩む回。タイトル変更やロボの導入など好き勝手にアイデアを出し合う3人に、お登勢とキャサリンが物申します。「夢を与え幸せを与える。そういう作品にならないと」などと言いながら始まったのは、なぜか制服を着て道の角でうっかりぶつかるお登勢とキャサリンの通学シーン。
歌舞伎町中学に通うごく普通の女の子という設定のふたりですが、謎のコンパクトケースが光ると謎の変身シーンが始まります。見覚えのある白と黒のフリフリミニスカートを着た魔法熟女のかけ声は「ふたりはタマキュア、シルバーソウル!」。人気アニメシリーズ『プリキュア』のパロディ回でした。
衣装も戦闘シーンの作りこみも気合が入っていたのはともかく、相手は大人気アニメ。プリキュアの制作を務めるのが東映アニメーションという大御所だったこともあり、ファンからは自然に「これは大丈夫なの?」「さすがに怒られるのでは……」という声が上がったのです。