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「戦隊」と「プリキュア」で真逆なクリスマス回…なぜ? わりとメタな納得の理由

クリスマスのムードを一転させるプリキュアの受難

2024年12月現在放送中のシリーズ最新作『わんだふるぷりきゅあ!』キービジュアル (C)ABC-A・東映アニメーション
2024年12月現在放送中のシリーズ最新作『わんだふるぷりきゅあ!』キービジュアル (C)ABC-A・東映アニメーション

 プリキュアシリーズのクリスマス回は、ほとんどのシリーズ作品で制作されています。ファンのなかには可愛らしいサンタコスを思い出す人も多いことでしょう。

 そのように、華やかなサンタコスでクリスマスそのものは和やかに迎えるプリキュアシリーズではあるものの、一方で、平穏無事なままクリスマスを終えることは少ない印象です。あくまでも個人的な印象ですが、プリキュアシリーズの多くは、クリスマスを境に最終決戦へ向けた展開を迎えるように思えます。

 たとえば、『フレッシュプリキュア!』(2009年)第45話「4人はプリキュア! クリスマスイブの別れ!!」では、家族にプリキュアであることを明かして敵地に乗り込んでいました。『デリシャスパーティ●プリキュア』(2022年)第41話「メリークリスマス!フェンネルの大切なもの」では、事件が解決したと思ったらいきなりラスボスが現れています。このように、文字通り怒涛の展開を迎えた作品も見られます。

 必ずしもというわけではありませんが、プリキュアシリーズには「この展開で年を越せというのか?」という、先が気になるシチュエーションがよくある印象です。それゆえ「プリキュアのクリスマスは悪いことがよく起きる」といった印象を持つ人も少なくありません。

 これには理由がありました。プリキュアはもともと、基本的には後にひかない1話完結ながら、最終回に向けての展開は1か月ほどかけることが多く、時にはクリスマス直後、年末からひと続きのストーリーになっている、というわけです。

 一方のスーパー戦隊は、連続したストーリーではあるものの、数話ごとに一度、ピリオドを打つ傾向にあります。それは監督が2話から3話ごとにローテーションするせいかもしれません。

 この制作スタイルの違いが、クリスマス時期に真逆な展開が多くなる要因でしょうか。結果、ひと時の平和なクリスマスを楽しむ戦隊と、楽しいクリスマスが一転して不穏な空気に包まれるプリキュア、というイメージになるわけです。

 ちなみに同じニチアサ枠の「仮面ライダー」シリーズは、当初は戦隊やプリキュアと同じく1月末前後に番組が切り替わっていたものの、2024年現在は9月前後が改編期となって、物語の展開のパターンが変わりました。

 もっとも、近年のライダーシリーズにも、クリスマス時期に退場者が出るというジンクスがあります。このジンクスを恐れて、ファンのなかには毎年のクリスマス回を戦々恐々と見ている人も多いそうです。

 今年のニチアサのクリスマス回はおそらく12月22日になることでしょう。はたして今年はどんなクリスマス回になるのか、放送が今から楽しみです。

※『デリシャスパーティ●プリキュア』の「●」は、正確には白抜きハートマーク

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