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『Gガンダム』最終回から30年 視聴者のド胆を抜いた語り継がれる伝説の名シーン

「ガンダム」シリーズの異端といわれる『Gガンダム』の最終回から30年が経ちました。アニメ映像はもちろんのこと、ゲームで幾度も再現されたことから『Gガンダム』でもっとも有名なシーンかもしれません。その魅力を紐解きます。

視聴者の期待を上回った『Gガンダム』最終回

今川泰宏総監督書き下ろし「機動武闘伝Gガンダム外伝 The East is Burning Red」完結にあわせ2025年2月末に公開されたドモン(右)とレインの新規イラスト。最終回を彷彿とさせるポーズ (C)創通・サンライズ
今川泰宏総監督書き下ろし「機動武闘伝Gガンダム外伝 The East is Burning Red」完結にあわせ2025年2月末に公開されたドモン(右)とレインの新規イラスト。最終回を彷彿とさせるポーズ (C)創通・サンライズ

 本日3月31日は、1995年に『機動武闘伝Gガンダム』第49話「G(ゴッド)ガンダム大勝利! 希望の未来へレディ・ゴーッ!!」が放送された日です。本年2025年で30年の時が経ちました。「ガンダム」シリーズのなかでも話題になることが多い最終回です。

『Gガンダム』というと、「ガンダム」シリーズのなかでも異色作として語られることが多いシリーズでしょうか。放送開始前からファンのあいだでは「こんなのはガンダムじゃない」というマイナス評が多数を占めていました。しかし、放送が進むにつれて大きく評価を変える人が続出します。

 その理由は主人公「ドモン・カッシュ」役、関智一さんの熱演であったり、途中から登場して話題をさらった「東方不敗マスター・アジア」の存在であったり、これまでになかった「ガンダム」のデザインであったりと、さまざまな魅力となるポイントがあった作品だからでした。

 結果的に『Gガンダム』は前評判を覆して「ガンダム」シリーズの復権、そして以降につなげる重要な役割を果たすことになります。もしも『Gガンダム』が生まれていなければ、現在ほど「ガンダム」シリーズは広く認知されていなかったかもしれません。

 そのような『Gガンダム』の最終回には、当然のように期待も集まっていました。もっともマスター・アジアの最期を描いた第45話が最終回を思わせる名エピソードだっただけに、「これを超える最終回は可能なのか?」……そう思っていたファンが大勢いたのも確かです。

 もちろん最終回に至るまで数々の伏線回収や、新たな障害といった展開がありました。そうして迎えた最終回では、その放送前にあえてすべてを明らかにするようなことがなされます。

 最終回のサブタイトルが、どう考えてもハッピーエンドを思わせるものでした。さらに前週に放送された最終回の予告編では、「デビルガンダム」から解放されるヒロイン「レイン・ミカムラ」の映像が使われています。これはなぜでしょうか。

 このようなネタバレに近い事前情報を与えられては、「ドモンがどうやってデビルガンダムを倒してレインを救うのか」だけが注目ポイントになってしまいます。どう考えても視聴者の期待値のハードルを上げた形になりました。しかし、この高くなったハードルを楽々超えるような最終回を、今川泰宏総監督は用意していたのです。

※以降、『Gガンダム』最終回に関する詳しい記述があります。閲覧にはご注意ください。

【画像】ちょっと老けた? 伝説の最終回から12年後のドモン&レイン(2枚)

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