「スイッチ2」が目指す未来とは何か? ライバルはスマホの先にある「巨大な存在」
ライバルとなるのは「すべての娯楽」

旺盛な需要が見込めるとはいえ、「スイッチ2」が歩む道のりは平坦ではありません。現代は娯楽があまりにも多すぎるため、きわめて厳しい時間の奪い合いが発生しているからです。
ゲーム機にとって最も重要なのは、どれほどの楽しみと興奮を与えてくれるのかに尽きます。すなわちソフトウェア開発の能力が最重要であり、任天堂の古川俊太郎社長も会見で「ハード1台に対して買ってもらうソフトの数を増加させること」と語るなど、ソフトの重要性を認識しています。
ローンチタイトルも『マリオカートワールド』や『ゼルダの伝説ブレスオブザワイルドSwich2 edition』『ストリートファイターVI』『フォートナイト』など強力なラインナップが揃っており、スタートダッシュへの備えは万全のようです。
さらに「スイッチ2」にとって強力な武器となるのが「歴史」です。かつては新たなゲーム機が発売されても、過去のゲームは遊べないのが当然でした。しかし「スイッチ2」は初代スイッチのほぼすべてのタイトルと互換性を持っています。「Nintendo Switch Online」ではファミコン、スーパーファミコン、ゲームボーイの多くのタイトルが遊べるようになっているのも大きいでしょう。
「スイッチ2」のJoy-Conにはマウス機能も搭載されており、ある程度ではありますがPCタイトルの移植も見込めます。世界中で人気がある初代「スイッチ」、そして「任天堂」の資産を引き継いだ「スイッチ2」は世界で最も多くのゲームが遊べる家庭用ゲーム機です。「スイッチ2」が目指す未来とは、「世界で最も愛され遊ばれる」究極のゲーム機の地位なのかもしれません。
(早川清一朗)