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「え、この作品、観てないの?」 注目度こそ低いけど「大傑作」候補な夏アニメ3選

『「その着せ替え人形は恋をする」Season 2』や『怪獣8号 第2期』などの人気シリーズの続編、そして新作でも『薫る花は凛と咲く』『光が死んだ夏』とこの夏のアニメには例年以上に注目作が多いですが、それらに負けない輝きを見せる隠れ傑作候補の作品も少なくありません。

じわじわ人気も上昇中

アニメ『瑠璃の宝石』ティザービジュアル (C)2025 渋谷圭一郎/KADOKAWA/「瑠璃の宝石」製作委員会
アニメ『瑠璃の宝石』ティザービジュアル (C)2025 渋谷圭一郎/KADOKAWA/「瑠璃の宝石」製作委員会

 アニメの面白さと世間の注目度が比例しないことは多々あります。『けものフレンズ』『PUI PUI モルカー』『オーイ!とんぼ』など、放送序盤の注目度に反して内容が評価されてブレイクした作品は少なくありません。

 それは2025年夏のアニメも例外ではなく、7月下旬現在でXのフォロワー数が2万人以下と少なく(参考:続編ものでは『おそ松さん 第4期』が60万人弱、新作では『薫る花は凛と咲く』が11万人強)注目度は低めなものの、しっかりと面白い作品を3つ紹介します。

●『瑠璃の宝石』(Xフォロワー数:約1.6万人)

『瑠璃の宝石』は宝石やアクセサリーといったキラキラしたものが好きな女子高生「谷川瑠璃(CV:根本京里)」が、鉱物学を専攻する大学院生「荒砥凪(CV:瀬戸麻沙美)」と出会ったことから、鉱物採集の世界に飛び込んでいくサイエンスアドベンチャーです。

 鉱物採集というともすれば地味になりそうなテーマながら、『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』や『お兄ちゃんはおしまい!』のスタジオバインドらしい映像美が本作のすごいところです。キャラクターだけでなく背景も含めて見惚れるようなシーンが延々と続き、世界観にグイグイと引き込まれてしまいます。

●『クレバテス-魔獣の王と赤子と屍の勇者-』(Xフォロワー数:約1.3万人)

 相変わらず数が多い異世界ファンタジーにお腹いっぱい……という人もいるかもしれませんが、ややテイストの違った本作は観ておく価値十分です。サブタイトルにあるとおり、強大な力を持つ魔獣の王「クレバテス(CV:中村悠一&田村睦心)」が、自身に立ち向かってきた結果、屍となった勇者「アリシア(CV:白石晴香)」とともに赤子の「ルナ(CV:会沢紗弥)」を育て上げるという作品です。

 第1話のクレバテスにアリシアら勇者たちが蹂躙されるシーンに始まり、ルナの乳母となる「ネル(CV:悠木碧)」が山賊団で受けていた仕打ちなどしっかりとダークファンタジーをしているのが本作の特徴です。映像作品としてのクオリティも高く、エグみは少しありますが、骨太なファンタジー作品が好きな人は期待しても良いでしょう。

●『渡くんの××が崩壊寸前』(Xフォロワー数:約6100人)

『渡くんの××が崩壊寸前』は主人公でありシスコンの高校生「渡直人(CV:梅田修一朗)」に思いを寄せる幼なじみ、クラスのマドンナ、そしてブラコンの妹によるラブコメです。と、そんな概要だけ見ると普通のハーレムアニメっぽくあるのですが、いずれのヒロインもひと癖もふた癖もある個性派です。

 例えば幼なじみはかつて渡家の畑荒らしをしたため直人から嫌われているだけでなく、6年ぶりに再会した際にいきなりディープキスして押し倒す、風邪を引いた直人の布団に忍び込んで自分の服から座薬を取り出すなどエキセントリックな行動ばかり。

 ほかの面々もストレートな「好き」ではない執着のようなものを感じさせる「どうかしている」場面があり、渡くんが最終的にどのヒロインを選ぶのか(もしくは選ばないのか)は今期の大きな見どころです。

(はるのおと)

【画像】「うわー、キラキラ光ってる!」こちらが『瑠璃の宝石』美しすぎる瞬間です(7枚)

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はるのおと

アニメやマンガ、ゲーム、デジタルガジェットに関するライター・編集。週に65本くらいTVアニメを楽しみながら、大体アニメ関係のメディアや雑誌やムックや公式サイトなどでテキストを書いています。著書に「90年代アニメ&声優ソングガイド」(DU BOOKS)など。いつでもお仕事募集中。
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