「おじさん」主役の秋アニメが高評価! 視聴者「まるで自分を見ているよう」?
2025年秋アニメも多くの作品が中盤を迎え、話題作が続々と存在感を見せています。その一方で、「中年男性が主人公」の作品が意外な「刺さり方」をしており、視聴者からは「今期のダークホース」との声も聞かれます。
「ソロ」を好むおじさんキャンパーに共感の声続々

放送中の2025年秋アニメも、ほとんどの作品が折り返しに入り、徐々に物語の全貌が見えてきました。そのなかには、「地味なおじさん」が主人公の作品もあり、意外にも視聴者から好評を得ているものもあります。
出端祐大先生のマンガが原作のアニメ『ふたりソロキャンプ』は、2025年7月から2クール連続で放送されている作品です。 34歳の生粋のおじさんソロキャンパー「樹乃倉厳(CV:濱野大輝)」が、超初心者の女子キャンパー「草野雫(CV:新崎瑞季)」と出会い、やむを得ずふたりでソロキャンプを行う羽目になるところから物語がはじまります。
本作では「ひとりの時間を大切にする」テーマを軸にしつつ、キャンプギアの運搬や野外での調理など、実用的なアウトドア描写が丁寧に描かれ、人気を博しています。さらに、ひとりを好む厳が、最も苦手とするタイプともいえる世間知らずでわがままな性格の雫と向き合うことで、価値観も年代も異なるふたりが互いに影響し合いながら成長していく人間ドラマも、魅力のひとつです。
ネット上では、「まるで自分を見ているよう」と、ソロを楽しむ主人公に共感する声や、厳と雫の距離感や掛け合いに「癒し」を感じる声などが多く、近年人気の「キャンプもの」としても視聴者から高い支持を集めています。
アニメ『ふたりソロキャンプ』は、毎週木曜日24時30分よりTOKYO MXほかにて放送中です。
「仮面ライダーごっこ」に本気のオトナたちが集結

アニメ『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』は、柴田ヨクサル先生のマンガが原作で、今季すでに多くの視聴者から注目を集めている作品です。
物語は、40歳を過ぎても「いつか仮面ライダーになりたい」と夢を抱き鍛錬を続ける主人公「東島丹三郎(CV:小西克幸)」が、ある日ショッカーに扮した強盗と遭遇したことをきっかけに、人生が大きく動き出します。
東島が「仮面ライダーになりたい」という夢を本気で追い続けてきた結果、学生時代から周囲に引かれていた過去などが描かれる一方、戦闘シーンでは鍛え上げた肉体を生かしてライダーパンチやキックを繰り出す、熱いアクションが見どころです。
物語が進むにつれて、本物のショッカーや怪人が登場し、より混沌とした展開で多くの視聴者を魅了しています。また、「電波人間タックル」に扮した女性キャラクター「岡田ユリコ(CV:茅野愛衣)」や、仮面ライダーV3に「変身」する「島村一葉(CV:鈴村健一)」など、本気の「ライダーごっこ」に全てを賭ける者たちが続々登場する展開が往年のファンには懐かしく、初見の視聴者には新鮮に映っているようです。今後の展開も見逃せません。
アニメ『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』は、毎週土曜日24時30分よりTOKYO MXやBS11などで放送中です。
リアルな「お昼休憩」に共感者続出?

国民的アニメ『クレヨンしんちゃん』のスピンオフアニメ『野原ひろし 昼メシの流儀』(キャラクター原作:臼井儀人/マンガ:塚原洋一)は、サラリーマンの「野原ひろし(CV:森川智之)」が、束の間のお昼休憩をいかに充実させるかを描いた作品です。
アニメ版『孤独のグルメ』とも称される本作は、限られた予算のなかでお昼ご飯を選定するひろしの姿はもちろん、激辛カレーを頼んで後悔したり、部下に高めの海鮮丼をおごる羽目になったりと、どこかシュールな笑いどころが描かれています。
また、食事中にひろしが「辛い」「甘い」「熱い」と、それぞれ異なるリアクションを見せる場面も見どころのひとつで、グルメアニメならではの臨場感を生んでいます。さらに、登場する料理には実物写真を使用するなど、斬新な演出も注目ポイントです。
11月14日の放送回では、南アジアで親しまれるご飯料理のビリヤニに舌鼓を打つひろしの姿が描かれ、普段なかなか食べる機会の少ない料理ながらも視聴者から「思わず食欲が刺激された」と話題になりました。
ほかにも、第1話でひろしがカレーの匂いを嗅ぐカットは、原作の「カツ丼の流儀」回の表情を引用しているなど、作品の随所に原作へのリスペクトが感じられる点も好評です。
アニメ『野原ひろし 昼メシの流儀』は、毎週金曜日23時よりBS朝日にて放送中です。
(LUIS FIELD)


