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「インドの山奥で~」謎の『レインボーマン』替え歌が全国に広がっていったワケ

1970年前半から小学生の間で爆発的に流行った替え歌、覚えていますか? 「インドの山奥で…」から始まり、全国にさまざまなな歌詞違いバージョンが存在するものの、正式な記録には残っていない、記憶のなかだけのヒット曲です。

子供たちの口づてで全国に広がった替え歌

『愛の戦士レインボーマン』DVD VOL.8(東宝)
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 突然ですが、「♪インドの山奥で~」と聞いたら、あなたは続けて何と歌うでしょうか?

「出っ歯のハゲあた まんじゅうくったら~」?
「でんでんかたつむ リンゴはまっかか~」?

 これは、1970年代前半に全国の小学生の間で大流行し、90年代に入ってもなお歌い継がれていた、スーパーロングヒット替え歌です。いえ、もしかしたら今でも密かに、歌い継がれているのかもしれません。

 元の歌は、1972年10月から翌1973年12月まで放送された特撮テレビ番組『愛の戦士レインボーマン』の主題歌「行けレインボーマン」です。悪の組織から日本を守るヒーローの正義の心意気を歌ったもので、「♪インドの山奥で修行して ダイバ・ダッダの魂やどし 空にかけたる虹の夢……」と勇ましく続くのですが、元歌の方をちゃんと覚えている人は少ないのではないでしょうか? 

 それどころか、この替え歌の元がレインボーマンの主題歌だとは知らずに歌っていた人も少なくないでしょう。『愛の戦士レインボーマン』放送終了後も長らく歌われていたのですから、番組を見たことがない人もいるはずです。そんな子供たちでも、学校の休み時間や帰り道、そして家に帰ったら兄弟と一緒に、大声で歌っていました。いったい、この替え歌の何が、小学生たちを虜(とりこ)にしたのでしょう?

 子供の頃歌っていた人はご存じの通り、レインボーマンの替え歌は単なる替え歌ではなく、単語の最後の文字をつないでいく“しりとり歌”でした。

 曲頭の「♪インドの山奥で」の「で」に続けて、テンポ良くフレーズをつなげていく、いわば言葉遊び歌。誰が最初に歌い出したのかはわかりませんが、おそらく子供たちのその場のノリで歌詞はどんどん変えられ、プラスされ、枝分かれしていったのでしょう。さまざまなバージョンが口づてで広がり、日本全国には数え切れないほどの歌詞違いが存在しています。ただし、記録に残されているわけではなく、かつて小学生だった大人たちの記憶のなかにだけ残っている歌です。

【画像】インドの山奥で修行したレインボーマンの、分かりやすい変身能力(6枚)

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