『大運動会 ReSTART!』監督・スタッフが語る!300人が集まったキャスティングの舞台裏
およそ23年ぶりのシリーズ最新作『バトルアスリーテス大運動会 ReSTART!』が、2021年4月10日(土)から、いよいよ放送スタートします。その監督を務める佐々木勅嘉さん、文芸担当と脚本を兼任するたかだ誠さん、シリーズ構成と脚本の香椎葉平さんに、作品の見所と魅力を語ってもらいました。
「らしさ」の追求から始めたストーリーづくり
『バトルアスリーテス大運動会』は、1997年から1998年にかけて、ゲーム、テレビアニメ、OVAなどで展開されたメディアミックスコンテンツです。個性豊かな美少女たちが、宇宙一の称号である「宇宙撫子(コスモビューティー)」の称号をかけて、さまざまなスポーツでしのぎを削るという物語です。破天荒な設定でありながら、見る者の心を震わせる熱いドラマで、今も伝説的な傑作としてアニメファンの間で語り継がれています。
その『大運動会』が、キャラクターを一新した完全新作『バトルアスリーテス大運動会 ReSTART!』となって、2021年4月10日(土)深夜1時30分から放送スタートします。新作をつくるに当たっての狙いや作品の魅力、見どころなどについて、同作の監督を務める佐々木勅嘉さん、文芸担当と脚本を兼任するたかだ誠さん、シリーズ構成と脚本の香椎葉平さんの3人に、たっぷり語ってもらいました。
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――企画が動き出し、『バトルアスリーテス大運動会』でキャラクターを一新した完全新作をというオーダーがあったのは、2019年のことだっだと伺いました。
佐々木勅嘉さん(以下、佐々木) 企画プロデューサーのひとりから直接、新作の構想についてのお話を伺って、依頼を受けました。
たかだ誠さん(以下、たかだ) 私は所属しているスタジオの社長から、「新作に取りかかる」という話だけを最初に告げられました。それから作品タイトルを知って、「あのバトルアスリーテス大運動会ですか!?」と、思わず聞いてしまいました(笑)。
香椎葉平さん(以下、香椎) ぼくは原作権利元のAICライツさん関連の案件で少々相談を受けていたもので、そのつながりから依頼をいただきました。もともと、『魔法少女プリティサミー』や『メガゾーン23』といった有名タイトルのリバイバルを模索する動きがあって、数ある候補作のなかのひとつが『バトルアスリーテス大運動会』だったんです。
――『バトルアスリーテス大運動会』が選ばれた決め手は何だったのでしょう?
香椎 それはもう、権利関係がひと通りクリアできたからという、大人の事情です(笑)。
佐々木 東京オリンピックを見越した企画意図もあったんじゃないですか?
香椎 さすが監督、鋭いですね(笑)。
たかだ まずはメインスタッフで『バトルアスリーテス大運動会』を全話視聴し直し、香椎さんにドラマの分析をまとめていただきました。それを叩き台に議論するところから、新作の物語づくりがスタートしています。「まったく新しい内容を」というオーダーではあっても、何はともあれ「大運動会」らしい作品にしなければならないわけですから、その「らしさ」を可能な限りつかんで共有しましたね。
香椎 議論には時間をかけましたね。令和の時代に「大運動会」を新しく作るにあたって、何が実現可能で何がそうでないか、たかださんや監督にさまざまなアドバイスをいただいて改稿を重ね、ストーリーのベースとなるものを協力して作りあげていった感じです。