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ショッカー戦闘員はいつから「イー!」と叫んでいるのか 定着のきっかけは意外な人物だった?

仮面ライダーと敵対する戦闘員の「イー!」という声は、テレビ放送から50年以上経ってもみんなが知っている叫び声ですが、実は最初は「イー!」ではありませんでした。いつからなのか調べてみたところ……?

ヒャアァ~ シュッ! ゲヘヘ! 声は迷走していた

ショッカー戦闘員を立体化した「S.H.フィギュアーツ 仮面ライダー ショッカー戦闘員」(BANDAI SPIRITS)
ショッカー戦闘員を立体化した「S.H.フィギュアーツ 仮面ライダー ショッカー戦闘員」(BANDAI SPIRITS)

 映画『シン・仮面ライダー』が絶賛公開中です。52年前の初代『仮面ライダー』などへのオマージュが随所に盛り込まれ、ジャケットを着たショッカー戦闘員も登場します。

 ショッカー戦闘員といえば「イー!」という奇声を思い出す方が多いと思います。あまりにも有名な敵キャラクターの奇声ですが、実は初期のショッカー戦闘員は「イー!」とは叫んでいなかったのです。そこで、「ショッカー戦闘員はいつから『イー!」と叫んでいるのか?」調べてみました。

 そもそも、戦闘員の「イー!」はどのようにして生まれたのでしょう。東映プロデューサー平山亨さんが著書「泣き虫プロデューサーの遺言状」に書いています。

「イー!」の声はもともと台本にはなく、戦闘員の声は現場の懸案事項だったそうです。アフレコ現場で戦闘員役の大野剣友会の若手たちが1時間ほどかけていろいろ叫んでいるうちに「いい加減にしろ」、「もう何でもいいや」とかのつもりで発した「イー!」が偶然ハマって決定した……そんなふうに記しています。

 では、その「イー!」はいつからテレビオンエアで使われるようになったのか? 第1話から映像を見返しました。

 1971年4月3日放送の『仮面ライダー』第1話「恐怖蜘蛛男」では、ショッカー戦闘員はどんな声を出していたのでしょう? 実は、「ほぼ無言」でした。バイク走行中の本郷猛の目の前に、最初に現れたのは意外にもバイクに乗った女子戦闘員約10人でした。その後に男の戦闘員も多数出てきますが、声はかすかにエコーを効かせた「ヒャアァ?……」と聞こえるだけでした。

 戦闘員は基本的に無口ですが上に報告などをするときは普通に言葉を話します。戦闘中に声をハッキリ出したのは第3話が最初といえそうです。声は「シュ! シュ!」。また女子戦闘員も4人登場していて「フフフ……」と不気味な笑い声を発しています。

【画像】テレビCMでショッカーに同情した! 伝説の転職情報誌(4枚)

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