勢いに乗る『ゴブリンスレイヤー』TRPGの強い影響 外伝もアニメ化されるか?
2016年から刊行されているライトノベル『ゴブリンスレイヤー』は、ゴブリンによる女性に対する描写で大きな話題となりました。2018年にはTVアニメ化され、2020年2月からは劇場版『ゴブリンスレイヤー -GOBLIN'S CROWN-』が公開されている同作について語ります。
『ゴブスレ』、ライトノベルになるってさ
2016年からGA文庫より刊行されているライトノベル『ゴブリンスレイヤー』は「ゴブリン」というモンスターによる女性キャラクターへの過激な描写で話題となりました。2018年にはTVアニメ化され、2020年2月1日には劇場版『ゴブリンスレイヤー -GOBLIN’S CROWN-』が公開されている同作を、小説化より前のアスキーアート作品時代から読んでいたライターの早川清一朗さんが語ります。
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「KUMOさんがゴブスレでラノベデビューするってさ」
こう教えてくれたのは、とあるアスキーアート作品の作者でした。KUMOさんとは『ゴブリンスレイヤー』原作者である蝸牛くも先生その人。
『ゴブリンスレイヤー』は、姉をゴブリンというモンスターに殺された主人公「ゴブリンスレイヤー」が、ゴブリンを狩って、狩って、狩りまくりながら仲間や友人たちとの交友を深め、心に刻まれた深い傷から少しずつ解き放たれていく物語です。2020年2月の時点で11巻まで刊行されており、コミカライズも行われています。
当初、『ゴブリンスレイヤー』はネット上でアスキーアート作品として連載されていました。
ここで言うアスキーアート作品とは、さまざまな種類の文字を組み合わせて作られた絵を使って構成された作品のことを指します。ネット上にはたくさんの面白い作品があったので、筆者もよく読んでいました。
とはいえアスキーアート作品からライトノベル化とは、前代未聞の出来事です。最近では荻原数馬先生の『クレイジー・キッチン』やハイヌミ先生の『君は死ねない灰かぶりの魔女』などアスキーアート作品を元にしたライトノベルが刊行されるようになってはいますが、『ゴブリンスレイヤー』刊行前、そういった動きはほとんどありませんでした。
果たしてライトノベル版の『ゴブリンスレイヤー』はどんな作品になるのだろうか。期待と不安を抱えながら発売日に1巻を購入した筆者は、その面白さにあっという間に引き込まれたのです。