アニメ『東島ライダー』で、主人公たちの変身方法が「バラバラ」の理由 実は「ないもの」に共通点が?
独特のバトル描写が話題になっている『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』の根本にあるのは、子供の頃に誰もがやった「ヒーローごっこ」かもしれません。その観点で見ると、意外なことが見えてきます。
本気の「ライダーごっこ」なのに、変身方法がそれぞれ違い過ぎる?

2025年秋アニメのなかでも話題になることの多い『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』(東島ライダー)は、コメディタッチながら熱い戦闘シーンがあることが人気の秘密でしょうか。その中心となるド派手なバトルに注目が集まっています。
「仮面ライダー」シリーズに異常なまでの愛情を持つ主人公「東島丹三郎」をはじめ、『東島ライダー』では仮面ライダーに魅せられた大人たちが物語をけん引していました。その内容から、『東島ライダー』を「大人のライダーごっこ」と呼ぶ人もいます。この表現は言い得て妙で、一連の行動がライダーごっこと考えると、各キャラのスタンスが如実に出ていることがわかります。
東島は仮面ライダーのお面をつけた、一番ポピュラーなタイプでしょうか。「島村一葉」の「何もつけていない」というなりきりも、ごっこでは基本的なスタイルです。「岡田ユリコ」の全身コスプレは、昔はいなかったタイプですが、親に手造りのコスチュームを作ってもらうというのは最近では「あるある」だと思います。もっとも、全身の衣装が作れなくて「島村三葉」のような部分的コスプレにもなるわけです。
そう考えると、『東島ライダー』の主要キャラの変身は、誰もが子供のころ遊んでいたヒーローごっこの進化版といえるかもしれません。もっとも、それを大人になるまで貫くという点は常人にはマネできないことでしょう。
ただ筆者が体験した70年代のヒーローごっこと、それ以降では、決定的に違う点があります。それは『東島ライダー』にも受け継がれていました。




