『宇宙戦艦ヤマトIII』放送から40年。悪役デスラーの見せ場満載だった…新作映画との関係も?
最新作『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』の公開が2021年に予定され、今なお多くのファンに愛される「宇宙戦艦ヤマトシリーズ」ですが、今年2020年は、1980年に放送されたTVアニメ『宇宙戦艦ヤマトIII』が40周年を迎えます。新たな乗組員と、希代の名悪役デスラーが見どころを作った同作と新作映画の関わりは……?
新たな乗組員の登場で、見どころに変化

1980年10月11日。今からちょうど40年前のこの日、「宇宙戦艦ヤマトシリーズ」のTVアニメ3作目である『宇宙戦艦ヤマトIII』が始まりました。同作品は1作目と異なり、その後劇場版にはなっておらず、2作目のように劇場版のテレビ化でもありません。ヤマトシリーズというと、テレビ版は劇場版で代用できると思う人がいますが、この作品に関しては勘違いです。
物語は、流れ弾として太陽に命中した惑星破壊ミサイルの事件から始まります。これにより太陽は膨張して、地球はあと1年しか人類が住めない状態になってしまいます。
そこで、宇宙戦艦ヤマトが第二の地球を探すため、宇宙へ旅立つことになります。しかし、銀河にはふたつの巨大星間国家が覇権を争っていて、ヤマトはその争いに巻き込まれてしまいます。
今作品で特筆することは多々ありますが、まずは主人公の古代進が艦長代理でなく、正式に艦長になっていることです。これにより、新たな乗組員をメインにすえ、その成長を中心に物語は進んでいきます。
その新人乗組員の中心となるのが土門竜介。血気盛んな性格で、イスカンダルを旅していた頃の古代に似ていると言われています。射撃は訓練学校でトップの成績でしたが、ヤマトでは生活班炊事科に配属されてしまいます。それは土門の才能を見込んだ古代の与えた試練で、航海で経験をつんだ土門は、やがて波動砲の射手になるまでに成長します。
そして、もうひとりの中心人物が揚羽武。土門とは仲が良く、ふたりで行動することが多く、さまざまな出来事に遭遇します。ヤマトでは戦闘班飛行科に所属、艦載機コスモタイガーでその実力を存分に発揮します。物語終盤ではシャルバートの後継者、ルダ王女との交流という見せ場が用意されています。
また、新キャラだけでなく、今まで登場していたキャラにもいくつか見せ場は用意されています。中でも、あまり目立つ存在でなかった相原には、藤堂長官の孫娘の晶子とのラブロマンスが用意されています。
もちろん、主人公である古代にも見せ場はあり、他のシリーズでは見られなかった艦長という立場ゆえの苦悩、それを支える恋人の森雪という部分に注目です。