『ドラクエ』に追いつけ! 1987年を賑わせた名作RPG、いくつ覚えてる
1986年発売『ドラゴンクエスト』人気で注目が集まったRPG。その熱を逃さぬよう、翌1987年は多彩なRPGが続出しました。そのなかには、今もなお続くシリーズ作の原点もちらほら。どんな名作たちが35年前のゲーム市場を賑わせていたのか、その一端に迫ります。
現在も活躍し続ける名シリーズの発端は、1987年にあり

コンピュータRPGの歴史を紐解くと1980年代までさかのぼりますが、国内で同ジャンルを広く知らしめたのは、1986年5月27日に発売された『ドラゴンクエスト』でした。
強敵と戦う緊張感、レベルを上げて強くなる心地よさ、より良い武具を求める探索心など、これまで味わったことのない刺激と興奮を提供し、当時の少年少女を魅了します。
『ドラクエ』人気をきっかけに、RPGという新たなジャンルが注目を集め始めた1986年。その勢いを受け、翌年の1987年には「『ドラクエ』に追いつけ!」と言わんばかりにさまざまなRPG作品が登場します。そのなかには、今も続く名シリーズの原点も数多くありました。
今回は、名作RPGが続々と生まれた1987年に焦点を絞り、シリーズ作の意外な原点へと迫ります。当時遊んでいた方は、作品をいくつ覚えているか、記憶と照らし合わせつつご覧ください。
●名作の続編で幕を開けた1987年のRPG市場
1987年に初めて登場したファミコンのRPGは、『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』でした。タイトルからも分かる通り、『ドラクエ』の続編です。「ロト」シリーズの2作目でもあり、世界観の面でも直接的なつながりを持ちます。
『ドラクエ』に負けじとRPGが続出した1987年、口火を切ったのはまさかの続編でした。約半年ほどで2作目が発売する驚異的なスピード感は、まさに当時ならでは。とはいえ、開発人数や機材も現在とは比べものにならず、開発陣の努力あってこその早期リリースでした。
●悪魔合体の原点、ここにあり!
この年の9月11日に登場したのが、『デジタル・デビル物語 女神転生』です。このタイトルだけではあまりピンと来ないかもしれませんが、『女神転生』の文字に見覚えがある方もいるのでは。その直感は正しく、「真・女神転生」シリーズの原点となったのが、この『デジタル・デビル物語 女神転生』です。
とある小説のメディアミックス展開のひとつとして生まれた本作ですが、「悪魔を仲魔にする」「悪魔合体で新たな悪魔を生み出す」といった特徴的システムは、この時に生まれました。本作がなければ、「真・女神転生」や「ペルソナ」などの名シリーズは生まれていなかったでしょう。