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傑作『星のカービィ スーパーデラックス』バグが出ませんように…と祈った思い出

1996年3月21日に発売されたスーパーファミコン用ソフト『星のカービィ スーパーデラックス』は、合計6つのゲームモードやミニゲーム、そして”データ消失バグ”も含め、おもちゃ箱のように魅力がギュッと詰まっていました。

2人協力プレイに対応した「カービィ」シリーズ第7作目

『星のカービィ スーパーデラックス』画像はWii U移植版 (C)1995 HAL Lablratory,inc. (C)1995 Nintendo
『星のカービィ スーパーデラックス』画像はWii U移植版 (C)1995 HAL Lablratory,inc. (C)1995 Nintendo

 2021年で29周年を迎える「星のカービィ」(以下、カービィ)と言えば、「スーパーマリオ」や「ゼルダの伝説」と並ぶ任天堂の人気ゲームシリーズです。同シリーズは『星のカービィ』(ゲームボーイ/1992年4月)にはじまり、最新作『星のカービィ スターアライズ』(Nintendo Switch/2018年)にいたるまで、世代を超えて実にさまざまなタイトルが作られてきました。

 そのなかでもとりわけ人気が高く、なおかつ現在でも根強い人気を誇るのが、今回ご紹介する『星のカービィ スーパーデラックス』(以下、スーパーデラックス)です。

 スーパーファミコン用ソフト『スーパーデラックス』は1996年3月21日にリリースされた「カービィ」シリーズ第7作目で、前作『星のカービィ2』(ゲームボーイ/1995年3月)の発売からちょうど1年後に誕生しました。

 ゲームシステムは従来通りに横スクロールアクションをベースとしており、ザコ敵から特殊能力を取り込む「コピー」がパワーアップ。単純にバリエーションが増えた(全24種類)ほか、各ボタンとコマンドの組み合わせにより、ひとつのコピー能力から多彩な技へ派生するようになりました。例えば片手剣でさっそうとザコ敵を切り刻む「ソード」、格闘ゲームさながらの肉弾戦を得意とする「ファイター」など、「コピー能力を駆使して突き進む爽快感がこれまで以上に強くなった」と記憶しています。

 こうしたコピー能力の可能性を広げた要素として、「ヘルパー」の存在も欠かせません。こちらはカービィが吸い込んだコピー能力をもとに生み出すお助けキャラ。通常はCPU扱いですが、2Pコントローラーを使えばプレイヤーキャラとして自由に操作することもできました。

 ひとつの画面内をところ狭しと動き回り、ふたりで力を合わせてステージを攻略する。こうした”協力プレイ”は『スーパーデラックス』で生まれたのち、『星のカービィ 夢の泉デラックス』(ゲームボーイアドバンス/2002年)や『星のカービィ 鏡の大迷宮』(ゲームボーイアドバンス/2004年)といった後継作で最大4人プレイに対応し、いまや「カービィ」シリーズを標榜する人気システムとして、最新作にもきっちり受け継がれています。

 加えて本作の目玉となったのが”ゲームモードの多さ”。カービィの操作方法や遊び方を学ぶ「はるかぜとともに」を皮切りとし、「白き翼ダイナブレイド」や「洞窟大作戦」、そして最高難易度を誇る「銀河にねがいを」……などなど、ストーリーや独自要素の異なるゲームモードが合計6つ収録されていたのです。

 そのうち「メタナイトの逆襲」では、「カービィ」シリーズの人気キャラ「メタナイト」も登場。戦艦ハルバードを舞台にカービィと一進一退の攻防を繰り広げるアツい展開が待ち受けていました。これらのゲームモードは一部を除いてプレイヤーの好きな順番で選ぶことが可能。アクションゲームの得手・不得手に関わらず、初心者から上級者まで幅広く楽しめる”懐の広さ”が伺えました。

ボスラッシュにのめり込み、データ消失バグで泣いた

『スーパーデラックス』を一言で表すなら「おもちゃ箱」という言葉がピッタリかもしれません。というのも、本作はまぜこぜになっているゲームモードをプレイヤーが気ままに取り出して自由に遊べるからです。

 まずはひとりプレイで純粋に各モード制覇を目指し、賑やかに遊びたい時は友人や家族を交えて協力プレイに切り替える。ふと休憩代わりにミニゲームを選んだつもりが、いつの間にか熱くなって本編そっちのけで盛り上がる……。本作を遊んだことがあるユーザーなら、こうした経験に心当たりのある方も多いのではないでしょうか。

 筆者が特に腰を据えてやり込んだのは、「銀河にねがいを」のクリア後に解禁される「格闘王への道」。各ゲームモードの登場するボスキャラクターと連戦をこなす”ボスラッシュ”モードで、「いかに効率よくボスキャラを倒せるか?」といった目標を念頭に置き、最速クリアを叩き出したい一心でチャレンジし続けていました。

 しかしストイックなゲームプレイの末に積み上げたベスト記録も、本作で頻発する”データ消失バグ”の前にはひたすらに無力です。ワープスターにまたがって元気いっぱいに草原を駆け抜けるカービィ、そして直後に「ドン!」と映し出される「0%・0%・0%」の文字……。当然バグが発生すると問答無用で全ての進行データが消えてしまいます。ゆえに、当時の筆者は本作を起動するだけでもヒヤヒヤもの。カセットを差し込んで電源を点けるたびに、「どうかバグが起こりませんように」と両手を合わせて祈ったのは日常茶飯事だったのです。

 とはいえ実際のところ、『スーパーデラックス』はオムニバス形式かつ全クリアまで莫大な時間を要するわけでもないので、「もう一度最初から遊べる!」とポジティブにとらえることもできました。むしろデータ消失バグは本作を形作る味わい深いファクターであり、本作を通過したユーザー同士で大いに盛り上がれる共通体験。厄介なことに変わりありませんが、お祭り感満載の『スーパーデラックス』においては、全て引っくるめて”愛しい思い出”だったと言い切れます。

【画像】「カービィ」が盛りだくさん!初の公式設定資料集(6枚)

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