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メディアミックス進む「逆2.5次元」の今後 ヒットのカギは「虚構性」にあり?

「ファンの楽しみ方」の多様化も後押しに?

ーーこれからの「逆2.5次元」について、ファンはどのように楽しむことができるでしょうか?

 2.5次元舞台が隆盛になった初期のころは、マンガ、アニメ、ゲームのキャラクターの再現性(2次元から飛び出たような感覚)に楽しみを感じるファンが多かったのですが、2.5次元舞台の多様化やファン側の成熟もあり、より多様な楽しみ方ができるようになりました。

2.5次元舞台のファンの楽しみ方も多様化している。写真はイメージ(画像:Sergei Primakov/123RF)
2.5次元舞台のファンの楽しみ方も多様化している。写真はイメージ(画像:Sergei Primakov/123RF)

 キャラクター(いわゆる2次元)から入る人、キャストから入る人、物語から入る人など、入口もさまざまですし、キャラクター(マンガ、アニメ、ゲーム)から入ったけれど、それを演じていた役者が好きになって、ストレート(ファンの間では、2.5次元舞台以外の舞台の意味)もその役者が出るから見に行く……など、その先の行動も多様です。サイリウムを振って応援するといった観客参加型のショーが楽しいという、アイドルのライブのような感覚で楽しむファンもいます。

『錆色のアーマ』も、マンガ化されて新たにファンを獲得できると思いますし、読者を舞台へと足を運ばせることも可能でしょう。もちろん、虚構性が高いところ(2次元)から3次元への流れ、あるいは同時展開のほうが、虚構的身体は強調しやすいとは思いますが。

 個人的に楽しみなのは、アニメ化ですね。『錆色のアーマ』の舞台のキャストが声優もつとめるのか、否か。「2.5次元」役者を声優に起用する試みは、『王室教師ハイネ』(CV植田圭輔)や、『どろろ』(CV鈴木拡樹)などが、女性ファン向けとしてはすでに成功していますね。

※ ※ ※

『錆色のアーマ』の新作舞台は、佐藤大樹さん、増田俊樹さんが再び主演をつとめ、2019年6月に東京、愛知、大阪で上演される予定です。須川さんが「逆2.5次元」の今後を左右する要素として強調する「舞台の虚構性」がどのような姿で表れるのか、また、楽しみ方がますます多様化しているファンの間にどのように受け入れられていくのか、注目したいところです。

(マグミクス編集部)

●須川亜紀子(すがわ あきこ)
横浜国立大学大学院 都市イノベーション研究院建築都市文化系コース・Y-GSC教授。主な研究分野は、アニメ、マンガ、ゲームなどのポピュラー文化における女性表象の分析と、女性オーディエンス/ファンの文化実践、2.5次元文化研究。

【画像】逆2.5次元舞台でも注目の俳優・声優、増田俊樹さん(5枚)

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