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謎多きガンダムの「武器商人」アナハイム・エレクトロニクス 最高性能のMSを敵にも味方にも提供

技術にも貪欲、戦場をメカで支配する存在に

『ガンダムUC』では、企業体としてのアナハイム・エレクトロニクスについて新たな設定が明かされた。主人公のバナージもアナハイム工業専門学校の生徒として描かれた。画像は「機動戦士ガンダムUC 7」Blu-ray(バンダイビジュアル)
『ガンダムUC』では、企業体としてのアナハイム・エレクトロニクスについて新たな設定が明かされた。主人公のバナージもアナハイム工業専門学校の生徒として描かれた。画像は「機動戦士ガンダムUC 7」Blu-ray(バンダイビジュアル)

 利益だけではなく、技術にも貪欲なのがAEの特徴です。ガンダムMK-II強奪後は機体の解析を行い、ムーバブルフレームの設計を参考にカミーユ・ビダンの変形MS案のプロットを採用してZガンダムの開発にこぎつけています。

 時系列としては「Z」より前となる『機動戦士ガンダム 0083 STARDUST MEMORY』ではRX-78 ガンダムの純粋な発展型である試作1号機、核弾頭を装備した試作2号機に加え、モビルスーツをなかに組み込んだ大型機動兵器・試作3号機(デンドロビウム)が登場しています。いずれも優れた技術力で生み出された機体ではありますが、倫理観の欠如が見え隠れしている点はいかにもアナハイムです。

「シャアの反乱」の際にはロンド・ベルにνガンダムやジェガンを供給する傍ら、ネオ・ジオン側にはサザビー、ヤクト・ドーガ、ギラ・ドーガを開発するなど、軍需企業としてすでにやりたい放題の状況となっていることが見て取れます。とはいえ工場は異なっていても企業として規格は統一されているようで、νガンダムがギラ・ドーガのビーム・マシンガンを奪った際にも問題なく使用できていました。

『機動戦士ガンダムUC』では、アナハイム工業専門学校が登場し、人材教育に積極的なところを見せています。モビルスーツとしてはRX-0 ユニコーンガンダムやジェスタ、リゼルなど高性能モビルスーツを開発・生産し、地球連邦軍に提供する傍ら、「袖付き」にはシナンジュを強奪に見せかけて提供し、ギラ・ズールを製造。ネオジオングの開発・製造を支援するなど、積極的に関与しています。

 思えば、トリントン基地へのジオン残党の襲撃は、AEのモビルスーツと非AEのモビルスーツによる、ほぼ最後の一大決戦だったのでしょう。

『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』では、テロ組織であるマフティーに最新鋭のΞ(クスィー)ガンダム、地球連邦側には同じ五世代機ながら若干技術的に未成熟なペーネロペーを供給しています。アナハイムしか持ちえない技術を詰め込んだモビルスーツをテロ組織に渡したということは、仮にばれたとしても問題ないほどの政治力を獲得しているのでしょう。

 この世の春を謳歌していたアナハイムですが、宇宙世紀111年にサナリィとの小型モビルスーツ開発競争に敗れ、徐々に衰退を始めます。一次は持ち直したもののアナハイムによる独占を問題視した地球連邦の政策もあり、アナハイムの生産力は徐々に分散されていきました。

『機動戦士Vガンダム』の時代では明確に描写されることはほぼありませんでしたが、かつてのアナハイムやサナリィの工廠がモビルスーツの開発や製造に使用されたそうです。技術力と政治力、そして陰謀で宇宙世紀をひっかきまわし続けたAEは、縮小したとはいえしぶとく生き残っていたということでしょう。

※誤字を修正しました(9月2日12時35分)

(早川清一朗)

【画像】敵味方両方に提供、どんどん巨大化していったアナハイム製の高性能MSたち(5枚)

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