「BL作品」が「読書体験」を継承? カードを持たない若者が「メルカリ」活用してまで「紙の本」を買う理由
紙の書籍の値上がりや書店の減少が進むなか、若い世代への「読書体験の継承」が懸念されています。電子書籍が伸長する一方で、子どもが読書習慣を身につける機会が失われていく可能性があるのです。こうした負のスパイラルを断ち切るカギはどこにあるのでしょうか? 実は「あるジャンル」で、希望を見いだせる動きが起こっているのです。
「紙の書籍」減少がもたらす「本当の問題」とは?

読書の習慣は徐々に廃れつつあります。2025年の紙の書籍・雑誌の売り上げは9647億円と、50年ぶりに1兆円を割り込みました。電子書籍は増加しているものの、アニメやゲーム、ショート動画などとの可処分時間の奪い合いは熾烈であり、読書の習慣を持たない若者も増えています。打開策はあるのでしょうか?
紙の書籍「苦境」の背景には、紙自体の入手が難しくなっており、価格も刻々と上がっている状況があります。印刷代も値上がりが続き、全国で印刷所の閉鎖があいついでいます。本の値段も上がり続けており、かつてワンコインで手軽に買えた文庫本も、気軽に手を出せない状況となりました。
若者にとって、本はすでに気軽に買い求めるには高すぎるものとなっており、無料で楽しめるショート動画など無料で消費できるコンテンツとの競合にさらされています。
一方、電子書籍の売り上げは、2025年に5815億円で、前年比2.7%増と、わずかではありますが伸びています。「電子で読めるんだからいいじゃないか」と考える方もいるかもしれません。特に読書家にとっては「本の収納スペース」が悩みの種でしたが、電子化によってこの問題は解消されつつあります。
しかし、電子書籍には大きな問題があります。それは「子供が真似できない」点です。読書の習慣を持っている方は、子供の頃、家に本があった方も多いのではないでしょうか。親が本を読むのを見て真似をし、本棚に手を伸ばす。読書習慣とは、すでに本人も覚えていない小さいころの好奇心が始まりだったことも多いでしょう。
