なぜ一流ミュージシャンはアニメに寄り添うのか? 時代の変化がもたらす「共存関係」
近年、アニメのオープニングやエンディングを、超一流のミュージシャンが手掛ける事例が増えています。しかも、作品内容を深く理解した上で作り上げるなど、本気の曲づくりも多く見られます。なぜ、日本の音楽業界はそこまでアニメに力を注いでいるのでしょうか?
かつては扱いが低かったが…?

1980年代までのアニメソングは「童謡」扱いされ、一段低い扱いを受けていました。しかし1980年代前半から徐々にJPOP寄りになっていき、1983年に登場した杏里の「CAT’S EYE」のヒットにより、アニソンは一段上のステージへと上がりました。1990年代には『SLAM DUNK』で当時の人気アーティストが次々とコラボするなど、JPOPとアニソンの融合が進み始めていました。
しかし、アニメとタイアップしたはいいものの、作品の内容とはかけ離れた曲が提供されることも多く、「JPOPの方が優位に立っているのではないか?」と思えるような状況も発生していました。
しかし今では、人気アニメには超一流のミュージシャンが作品の内容を深く理解したうえで作られた曲を提供する事例もは珍しい話ではなくなりました。むしろ音楽側からアニメに働きかけている図式すら見られます。
なぜ、状況は変わったのでしょうか。理由のひとつには、今と昔とでは、「音楽を人に届ける手段」が変化したことが挙げられます。
2000年代までは、音楽はTVやラジオで紹介されるもので、気に入った曲があったらレコードやCDを買うという形式が一般的でした。
しかし2010年代に入り動画投稿サイトや音楽配信サービスの登場によって状況は大きく変わり、音楽の主戦場はネットへと移り変わったのです。


