『あんぱん』出演した大物アーティスト 紅白では何を歌う? “歌唱だけ”で終わらない、特別演出へ期待も
朝ドラ『あんぱん』にミセスの大森元貴さんを起用したのは、大みそかの「紅白」出演までをにらんだ長期計画だったとしたら、相当すごいステージを用意するでしょうね。
ミセスが日本音楽史の継承を抱えて伝えるステージに

「つなぐ、つなげる、大みそか」をテーマに、2025年をしめくくる「NHK紅白歌合戦」が放送されます。注目度の高いアーティストのひとつが「Mrs. GREEN APPLE」(以下、ミセス)でしょう。
今年は、ミセスにとって「フェーズ2完結」、「デビュー10周年」という節目であり、さらにボーカルである大森元貴さんが、朝ドラ『あんぱん』に出演したことで、例年以上にNHKとのつながりが強い年となりました。
気になるのは、「何を歌うのか?」です。いまやミセスは、「アニソンキング」と呼ばれるほどタイアップ曲が多く、純粋なミセスファンやアニメファンからすると、2025年上半期「Billboard Japan Hot Animation」チャートで1位だった、TVアニメ『忘却バッテリー』のオープニングテーマ「ライラック」を本命視する人は多いでしょう。
また、1月から2クール放送されたTVアニメ『薬屋のひとりごと』のオープニングテーマ「クスシキ」も候補曲となるので、おそらくこのどちらかに絞られます。
●紅白ならではの特別なメドレーが?
しかし、歌唱はその1曲だけで済むだろうか、と思うのです。冒頭で触れたように、大森さんが、朝ドラ『あんぱん』に出演していた関係から、連動させたスペシャルな演出が加わるのではないでしょうか。
ドラマで大森さんが演じた「いせたくや」は、作曲家である、いずみたくさんがモデルです。やなせたかしさんが作詞した「手のひらを太陽に」や、「見上げてごらん夜の星を」(作詞:永六輔)を生み出した、日本の音楽史を象徴する人物です。特に「手のひらを太陽に」は、63年ぶりに『みんなのうた』で復活して話題になりました。
紅白は近年、朝ドラと音楽シーンをつなげる演出を取り入れる傾向にあるので、イメージとして、「音楽の継承を描くステージ」が思い浮かびます。
例えば大森さんのピアノ、ミセスの演奏に乗せて、子供合唱隊が「手のひらを太陽に」、メドレーで「見上げてごらん夜の星を」を合唱(途中で大森さんが参加)。そして、そのままミセスの『ライラック』へ……という流れなんてどうでしょうか。
これなら、昭和から令和まで、老若男女が楽しめますし、NHKが好みそうな「物語×音楽」の典型的な見せ方にもなるはずです。ミセスと朝ドラのつながりも自然に表現できるのではないでしょうか。
ミセスが今年の紅白で背負うのは、自身のヒット曲だけにとどまらず、日本の音楽遺産を現代につなげる、という象徴的な役割まであるものと考えます。2025年という節目の年にふさわしい、音楽史に残るようなパフォーマンスをみせてほしいです。
※記事の一部を変更しました(2025年12月12日13時06分)
(石原久稔)

