「笑顔こっわ」「骸骨持つなよ…」 トラウマ必至だった名作アニメの衝撃エピソード
数ある名作アニメのなかには、子供と一緒に楽しめる作品も多くあります。しかし、そうした子供向けの作品にも、恐怖を感じる映像や鬱展開が含まれ、視聴者にトラウマを残すようなエピソードが存在します。
突如あらわる不気味なキャラに大人もびっくり?
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家族で楽しめる名作アニメは、ほのぼのとした日常やコミカルで平和な内容が描かれることが多いです。しかし、なかにはシリアスな展開や、不気味なキャラの登場により、幼少時には衝撃的なトラウマ回も存在します。
●『一休さん』
1975年より放送されたTVアニメ『一休さん』は、「安国寺」の小僧として修行の日々を送る「一休さん」が、知恵と「とんち」を使って無理難題を乗り越える物語です。常に明るい一休さんが、さまざまな問題や事件をコミカルに解決する姿が見どころですが、第9話「めでたくもあり めでたくもなし」は、いつものイメージとは異なるハードな内容でした。
第9話で一休さんは、戦で家を失った農民たちを安国寺に匿ったものの寺にも食糧がなかったため、得意のとんちを使い大量のおにぎりを得ることに成功しました。しかし寺に戻ると、ひと足先に来た侍が食料と引き換えに農民のほとんどを戦場へ駆り出してしまったのです。
自身の無力さを嘆いた一休さんは、元旦でにぎわう街中で骸骨をかかげながら「ご用心なさい」と叫びながら歩きます。正月で浮かれる住民から「縁起でもない」と石を投げつけられるなか、号泣しながら叫び続ける一休さんの姿は、視聴者に強烈なインパクトを残しました。
●『ピングー』
かわいいペンギンたちの日常を描くアニメ『ピングー』にも、視聴者の間で「トラウマ回」として語り継がれるエピソードがあります。それが「ピングーの夢」です。本エピソードは、ママに絵本を読んでもらいながら眠ったピングーが、夢のなかで巨大なトドにいたずらされるストーリーです。トドはいたずらをするたびに奇妙な声で笑い、逃げようとするピングーを追いかけて、ついには笑いながらベッドを食べてしまいます。
トドの奇妙な行動だけでなく、白目を剥いた表情や、人間のような歯の描写が不気味さを際立たせ「静止画で見るだけでもトラウマになる」と評されるほどです。ほのぼの系のアニメーションにそぐわないキャラの登場により、視聴者の恐怖をあおった本エピソードは、子供の頃に観た人びとの記憶に深く刻まれているようです。
●『アルプス物語 わたしのアンネット』
「世界名作劇場」枠で放送されたアニメ『アルプス物語 わたしのアンネット』は、おてんばな少女「アンネット」と幼なじみの少年「ルシエン」の友情を描いた作品です。しかし、第14話「おそろしい出来事」では、ふたりの仲違いが生んだトラウマ展開もありました。
第14話では、アンネットと仲直りしたいルシエンは、彼女の弟「ダニー」とプレゼントを用意しようとしますが、ダニーの何気ない言葉をきっかけに、ダニーのペットでオコジョの「クラウス」も含めたもみ合いなります。そして、クラウスに手を噛まれたルシエンが手を振り払うとクラウスは谷に落ちてしまい、それを助けようとしたダニーもまた谷底へ落ちるという悲惨な事故が発生してしまいます。
ルシエンは恐怖のあまりその場から逃げ出し、ケガを負ったダニーは一時、歩けなくなってしまいました。アンネットに責められたルシエンは村での居場所を失うなど、重くシリアスな展開が続き「名作劇場史に残るトラウマ回」といわれています。
子供向けでありながらも愛憎が交錯する物語に「観ていてヒリヒリする緊張感がある」といった感想があがるなど、視聴者の感情を大きく揺さぶりました。
(LUIS FIELD)