予告でもう「設定違くね?」 どう転ぶか未知数な2025年の実写化作品
マンガやゲームを実写化する際、原作の雰囲気を再現できるかどうかの問題もあり、期待する反面で不安も付きまとうものです。2025年内にも、「どのように描かれるのだろう」と、仕上がりが想像できない実写映画の公開が控えています。
実写化されること自体に驚きの声が続出のゲームも

人気マンガや小説、ゲームの実写化が決定すると、キャラクターの外見や再現が難しい描写、設定など、原作の雰囲気をどのように映像化するのか、不安も付きまとうものです。そうした期待と不安が入り混じる実写化映画は、2025年内にも控えています。
そのひとつが、6月6日から公開予定の『見える子ちゃん』です。ホラーコメディーである原作マンガ(作:泉朝樹)は、TVアニメ化もされており、2021年10月から12月まで放送されました。
同作では、異形の化け物のような存在が見えるようになってしまった普通の女子高生「四谷みこ」が、日常生活で目の前に現れる彼らを「見えないふり」でやりすごそうとする姿が描かれます。
その「みこ」を演じるのは、実写版『【推しの子】』の「有馬かな」役で脚光を浴びた原菜乃華さんです。さらに、トラウマ級のJホラー映画と名高い『残穢 ―住んではいけない部屋―』で知られる中村義洋さんが監督と脚本を担当することもあり、身の毛もよだつ恐怖演出に期待がかかります。
一方で公式サイトの紹介文には「青春映画としての爽やかさを併せ持つエンターテインメント」とあり、さらに山下幸輝さんが演じる「権藤昭生」という映画オリジナルキャラがいる、原作の重要なポジションのキャラ「ゴッドマザー」「神童ロム」らのキャストが発表されていないなど、現状の情報への不安の声も見られます。
そのほか、予告映像では原作で使われていない「幽霊」というワードが出てきており、予告の最後では、恐怖体験に遭遇しても常に平静を保とうとしているはずのみこが、思い切り叫んでいる場面も描かれていました。ネット上では「設定違うけど、観てから判断するしかない」「頭のなかの想像、もしくは原作にはない『一番最初に見えちゃったとき』の場面とかだと思いたい」といった意見が出ていますが、果たしてどうなるのでしょうか。
また、ストーリー性を持たせるのが難しそうなゲームの実写化も、いくつか控えています。4月25日から公開予定の映画『マインクラフト/ザ・ムービー』の原作ゲーム『マインクラフト』はサンドボックスと呼ばれるジャンルで、プレイヤーは世界の探検や建物の建築など自由に遊ぶことができ、特に大きなストーリーはありません。
映画の告知映像では主人公「スティーブ(演:ジャック・ブラック)」が憧れの採掘場で見付けた青く輝く謎のキューブによって、何もかもが四角いブロックで作られたゲームの世界に入り込むところから始まり、同じく地球から異世界に来た仲間たちと騒動を繰り広げています。ちなみにスティーブという名は、ゲームで水色のシャツにあごひげといった見た目の、初期設定のプレイヤーに付けられた俗称です。
告知映像では細かな原作再現への反響が多く、ゲーム内容を知らなくても痛快なコメディーとして楽しめそうな一方で、「あのカクカクしたポリゴンだらけの世界、どうしてアニメにしなかったんだ」「動物たちのリアルさが絶妙に気持ち悪い」と疑問視する声もあります。
さらに、実写化が意外なゲーム作品としては、『8番出口』も2025年内公開予定です。インディーズゲームが原作で、プレイヤーは無限ループとなった駅構内の地下通路を0番出口から進んでいき、8番出口までたどり着くことを目指します。進行にあたっては、「異変を見逃さないこと」「異変を見つけたら、すぐに引き返すこと」「異変が見つからなかったら、引き返さないこと」「8番出口から外に出ること」というルール設定です。
詳細は不明ながらも、映画の告知映像では、最後に反対側の通路から歩いてきた「おじさん」が角を曲がって姿を消したと思いきや、いつのまにか正面に立っている異変が描かれました。
映画の内容は未知数ですが、再現度の高い告知映像には「おじさんの歩いてくる速度やタイミングが完璧」「ゲーム画面かと思ったら実写だったのがすごい」と期待の声が出ています。しかし、「あのゲーム内容で映画の上映時間に合わせた脚本がまったく想像がつかない 」「変な人間ドラマとかにならないよな? っていう不安がある」と、どうアレンジするのかを心配する人も多いようです。長編映画として、どのような物語になるのでしょうか。
(LUIS FIELD)