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再現度「低」でも好評? マンガ主人公演じた俳優たち 「飲む姿が完全一致」

人気マンガの実写化では、登場キャラの再現度が多くのファンの関心を集めます。なかには主人公の見た目が原作と異なるにもかかわらず、キャストの高い演技力で魅力を引き出し、好評を博した作品もありました。

見た目は似てなくてもキャラに見えてくる?

松重豊さん(2017年10月、時事通信フォト)
松重豊さん(2017年10月、時事通信フォト)

 人気マンガの実写化では、『ゴールデンカムイ』や『銀魂』のように、特殊メイクや衣装でキャラクターのビジュアルが忠実に再現され、話題になることもあります。しかし、なかには風貌が原作と異なっていても、高い演技力で主人公を演じ、成功を収めたキャストもいました。

●『金田一少年の事件簿』

 大人気ミステリーマンガ『金田一少年の事件簿』(作:天樹征丸、金成陽三郎/作画:さとうふみや)は、1995年から2022年にかけて、キャストを変えて何度もドラマ化されました。名探偵「金田一耕助」を祖父に持つ「金田一一」が、難事件を解決していく物語です。

 1995年のドラマ第1作で主人公の一を演じた堂本剛さんは、原作のビジュアルとは異なる点があったものの、普段はふざけているのに事件解決時は一転してシリアスになるなど、原作の特徴をとらえた演技で好評を得ました。その後、歴代のシリーズで一は別の俳優によって演じられてきましたが、いまも堂本さん版の一をベストとして推す視聴者も多くいます。

 また、1995年版は原作の猟奇的な事件を忠実に再現して人気を博しました。ショッキングな描写も多く、被害者が顔面を潰される、アイスピックで両目を刺されるなど、いまの地上波では放送困難なレベルの過激な内容が描かれています。

●『カイジ 人生逆転ゲーム』

 福本伸行先生の大人気ギャンブルマンガ「カイジ」シリーズは、2009年から2020年にかけて実写映画計3作品が公開されました。本作では、借金まみれのクズながらもどこか憎めない主人公「伊藤開司(カイジ)」を、数々の実写化作品に出演している俳優の藤原竜也さんが務めています。

 1作目のキャスト発表時、藤原さんに対しては「顔立ちがカッコよすぎる気がする」「どこからどう見てもクズじゃない」など、特にビジュアルについて原作ファンから否定的な意見が見られました。しかし、ふたを開けてみると、藤原さんの演じたカイジは原作の雰囲気をしっかり再現しており、多くの観客から高く評価され、現在も藤原さんの代表作のひとつです。

 劇中で藤原さんは、劣悪な地下労働施設で泥まみれになりながらビールを飲むシーンや、地上74mの鉄骨渡りに挑むシーンなど、カイジの極限状態をリアルに演じています。特に、追い詰められたときの藤原さんの演技は迫力があり、シリーズを象徴する名シーンの数々を生み出しました。

●『孤独のグルメ』

 グルメマンガ『孤独のグルメ』(原作:久住昌之/作画:谷口ジロー)は、2012年からテレビ東京系にてドラマシリーズが始まり、2025年1月には映画も公開されました。

 実写版では個人で輸入雑貨商を営む主人公「井之頭五郎」を松重豊さんが演じ、仕事の合間にふらりと飲食店に立ち寄り、食事を楽しむ姿が描かれています。松重さんの演じた五郎は背格好も容姿も原作とあまり似ていませんでしたが、原作ファンからも好評を得ました。

 また、作中では、原作同様に食事中の五郎の心の声が再現され 、松重さんの独特なナレーションが多くの人の「食欲」を刺激します。その結果、深夜の飯テロドラマとして揺るがない地位を確立し、長く愛される作品となりました。

 ちなみに松重さんも自身のInstagramにて、原作マンガを手にする写真とともに「原作の五郎とはつくづく似とらんと思ふ」と投稿しており、フォロワーからは「松重さんこそゴローそのものです」「松重さんの五郎大好き!」などの声があがっています。

(LUIS FIELD)

【画像】え…っ? 「確かに似てはない」「年齢も違う?」 コチラが原作『孤独のグルメ』主人公と松重豊さんが並んだ姿です

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