「原作から出てきた?」「影の主役だと思う」 ハマりすぎていた実写化キャラ
人気マンガの実写化映画では、キャラクターの再現度が注目を集め、イメージと異なるキャスティングには賛否が分かれることもあります。一方で、「ハマり役」と絶賛された配役は、原作ファンからも高い評価を得ていました。
身長差や年齢差があってもビジュアルや高い演技力でカバー

マンガの実写化映画において、キャラクターの再現度の高さは「実写化成功」の鍵を握るほど大切な要素です。なかには、ほかの俳優では考えられないほどの「ハマり役」を見せて、話題になった作品もあります。
●『ラブ★コン』大谷敦士(演:小池徹平)
2006年に実写映画化された『ラブ★コン』(原作:中原アヤ)は、身長の高い「小泉リサ(演:藤澤恵麻)」と、身長の低い「大谷敦士」を中心に描かれるラブコメディー作品です。原作マンガは漫才コンビのようなふたりのやり取りや、胸がときめく恋愛模様で人気を博し、作中に登場する「キュン死に」や「心臓がかゆい」などの「ラブ★コン語」は、ファンの間で流行しました。
大谷はかわいい見た目とは裏腹に、男気があるかっこいいキャラで、映画では小池徹平さんが演じています。身長159cm(原作では156cm)の大谷に対して小池さんは167cmありますが、ビジュアルや雰囲気が大谷そのものです。バスケットボールの試合で怪我をしても諦めずに立ち上がる大谷の姿には、ときめいた人も多いでしょう。
本作を観た人からは、「とにかくビジュアルが最高!大谷そのものでかっこよすぎる」「小池さん自身、大阪出身だから関西弁もぴったりで見事なハマり役だった」といった声があがっています。
●『ピンポン』ペコ(演:窪塚洋介)
卓球に打ち込む高校生たちの挫折と青春を描いた『ピンポン』(原作:松本大洋)は、2002年に実写映画化され、さまざまな賞を受賞しました。どのキャラクターも「原作の再現度が高い」と評判で、特に「星野裕」こと「ペコ」を演じた窪塚洋介さんは、ファンから絶賛されています。
ペコは主人公のひとりで、おかっぱ頭がトレードマークの自信過剰なキャラクターです。窪塚さんは、ビジュアルはもちろん、独特な口調や大ぶりな動作まで忠実に再現し、まるでマンガから飛び出してきたかのようなハマり役となりました。原作では途中で描かれるペコが川に飛び込むシーンを、映画ではあえて冒頭に持ってきており、観始めてすぐに窪塚さんの演技に引き込まれた人も多いでしょう。
ファンから根強い人気を誇る本作は、2024年12月に「渋谷シネクイント」にて初のデジタル版がリバイバル上映され、2025年4月からは「アップリンク吉祥寺」にてリバイバル上映されています。
●『溺れるナイフ』大友勝利(演:重岡大毅)
10代の破裂しそうな少年少女たちの恋愛を描いた『溺れるナイフ』(原作:ジョージ朝倉)は、2016年に実写映画化されました。小松菜奈さんや菅田将暉さん、上白石萌音さんなどの豪華キャストをそろえ、メインキャスト全員がハマり役といわれています。
そのひとりである「大友勝利」は、ヒロインの「望月夏芽(演:小松菜奈)」に好意を抱くクラスメイトで、ジャニーズWESTの重岡大毅さんが演じました。当時23歳の重岡さんはビジュアルや雰囲気、話し方や仕草など、見事に学生役を演じており、年齢差を感じさせません。また、大友が夏芽に別れを告げられカラオケで「俺ら東京さ行ぐだ」を熱唱するシーンは、重岡さんの迫真の演技が多くの観客の涙を誘いました。
重岡さんの大友役は高く評価され、「出ているシーンは全部良くて、影の主役だと思っている」「当て馬キャラを生き生きと魅力的に演じてた! カラオケシーンが最高……」と、絶賛の声が絶えません。
(LUIS FIELD)