『スケバン刑事』の結末はドラマと原作でかなり違う? 「麻宮サキ」の最期が衝撃だった
「花とゆめ」で連載された『スケバン刑事』は、少女マンガとは思えないハードなアクションやサスペンス設定で人気を呼びました。実写化もされ、1980年代には大ブームとなりました。一方、主人公である麻宮サキが、原作ではどんな結末を迎えたのかはあまり知られてはいません。読者を唖然とさせた『スケバン刑事』の最終回とは?
斉藤由貴、南野陽子、浅香唯のイメージが強いが……?

女子高生にして、警視庁の特命刑事。そんな奇抜な設定で、爆発的な人気を呼んだのが『スケバン刑事』です。漫画家・和田慎二氏が1976年から1982年に少女マンガ誌「花とゆめ」(白泉社)に連載し、ハードボイルドなストーリーと主人公・麻宮サキのクールな美貌に読者は熱狂しました。
さらに1985年から東映制作で、実写ドラマ『スケバン刑事』(フジテレビ系)が放送開始。初代・麻宮サキに斉藤由貴さん、二代目に南野陽子さん、三代目に浅香唯さんと、売り出し中のアイドル女優たちが主演に起用され、劇場版も公開される大ブームを巻き起こしました。
2025年6月7日には、斉藤由貴さん、南野陽子さん、浅香唯さんが登壇した「スケバン刑事フェスティバル in さよなら丸の内TOEI」が開かれ、チケットがソールドアウトするほどの人気ぶりでした。
セーラー服姿のサキが重合金製のヨーヨーを武器に、学園にはびこる悪に立ち向かう……という基本的な内容は知っていても、サキが最終的にどうなったのかを覚えている人は意外と少ないのではないでしょうか。実写版と原作で大きく違った『スケバン刑事』の最終話を振り返ります。
サキの生死が不明のまま終わった第一部
不良少女の麻宮サキは、死刑宣告を受けていた母・麻宮ナツの刑執行の無期延期を条件に、暗闇指令から学生刑事に任命されました。外部からは捜査しにくい、学校内の犯罪を潜入捜査するのが任務です。海槌麗巳(みづち・れみ)を長女とする海槌三姉妹ら強敵との戦いに、サキは身を投じます。
毒蛇のような麗巳とサキは死闘を繰り広げ、原作では爆薬を積んだ貨物船が爆発し、サキの生存が不明のまま、第一部は終了しています。斉藤由貴さんが主演した実写ドラマの第1シリーズでは、海槌麗巳を高橋ひとみさんが演じました。高橋ひとみさんの悪女ぶりは、なかなかハマっていました。実写ドラマの第1シリーズも、やはりサキの生死が分からないまま終わっています。
原作と実写版で大きな違いが生じたのは、南野陽子さんが主演した第2シリーズでした。原作の第二部をベースにしていますが、二代目・サキは鉄仮面を被って登場するなど、オリジナル色の強い物語に変わっていきます。