8月23日は『どうぶつの森』“とたけけ”の誕生日 担当声優は超有名俳優
8月23日は、「どうぶつの森」シリーズに登場する「とたけけ」の誕生日です。20年にわたってシリーズに出演し、『あつまれ どうぶつの森』でも変わらず演奏し続けるストリートミュージシャンの活躍を振り返ります。
「どう森」シリーズ常連のストリートミュージシャン
2021年で生誕20周年を達成した「どうぶつの森」(以下、どう森)シリーズには、これまで数多くのキャラクターが登場してきました。そのなかでもシリーズ最初期から出演し、唯一無二の個性でファンを惹きつけているのが「とたけけ」。アコースティックギターを引っ提げ、客のリクエストに応じて音色を奏でるストリートミュージシャンです。
この記事では、8月23日に誕生日を迎えたとたけけをお祝いするべく、シリーズタイトルにおける彼の活躍にフォーカスします。
●作品ごとにマイナーチェンジを重ねていった「とたけけ」
とたけけの初登場タイトルは、2001年4月発売の『どうぶつの森』(NINTENDO64)。彼は村に拠点を構えているわけではなく、毎週土曜の20時から24時まで、どこからかやって来て村の駅前に姿を現します。プレイヤーが楽曲をリクエストすると、レパートリーのなかからどうぶつ語(ゲーム内のキャラクターが発する言葉)で一曲披露。その後、ラジカセやオーディオコンポ(共にゲーム内の家具)で使用できる音源をプレイヤーに渡してくれます。
とたけけのモデルとなったのは、任天堂でサウンドコンポーザーを務める戸高一生(とたか・かずみ)さん。「どう森」シリーズのサウンド面を長く手掛けているほか、「スーパーマリオ」シリーズに登場するヨッシーの声優としても広く知られています。そんな戸高さんの愛称である”とたけけ”が、そのままキャラクターの名前として使われているのです。
『どうぶつの森』から『どうぶつの森e+』(ゲームキューブ)までフォーマットを変えずに登場し続けたとたけけは、『おいでよ どうぶつの森』(ニンテンドーDS)にて活動場所をガラッと変更。それまでの屋外から、博物館の地下に設けられた喫茶店へとライブ会場を移しました。”プレイヤーがリクエスト→歌唱→音源プレゼント”という流れこそ変わらないものの、20時より少し前に話かけることで、リハーサルに打ち込むとたけけと会話ができるように。シリーズ4作目にして、彼の新たな側面があらわになった瞬間でもありました。
●近年ではDJとして活躍し、映画版では有名俳優が声優を担当
アコースティックライブ一筋のように思われたとたけけも、シリーズ6作目『とびだせ どうぶつの森』(ニンテンドー3DS)になると”音楽性”が大胆に変化。クラブ仕様にアレンジした楽曲を演奏するべく、「DJ K.K」として毎夜ターンテーブル前に立ち続けました。一方で土曜日の夜は再びアコースティックギターを担ぎ、これまで同様に生歌ライブを披露。シリーズ初期からとたけけを知っているファンならなおのこと、DJ活動に打ち込むとたけけの姿に驚いた方も多かったのではないでしょうか(筆者もそのひとりです)。
続く最新作『あつまれ どうぶつの森』(Nintendo Switch)ではターンテーブルを回すことはないものの、著名なストリートミュージシャンとしてプレイヤーの島を訪問。これまでのスタンスを変えず、リクエストに沿ったライブを行ってくれます。
ちなみに「とたけけ」は、『おいでよ どうぶつの森』が元となった映画『劇場版 どうぶつの森』(2006年12月公開)にもしっかりと登場しています。本編では声優や俳優の方々がキャラクター(どうぶつ)の声を担当していたこともあり、とたけけも例に漏れず、当時24歳の「小栗旬」さんが声を吹き込んでいました。ゲーム版とは声色の異なる男声で喋り続けるかと思えば、歌唱シーンに入るとゲーム版の音声へチェンジ。そこにはシリーズファンにとってなじみ深い、どうぶつ語で歌い出すとたけけの姿が映し出されていました。
とたけけは20年にわたって「どう森」に寄り添い、キャラクターたちが住まう世界に彩りを与えた”かけがえのない立役者”。今後もシリーズが続く限り、彼の演奏はプレイヤーと住人の両方を魅了することでしょう。
(龍田優貴)