『グーニーズ』はなぜ日本人に刺さるのか 失われた「土管のある空き地」の郷愁
スティーブン・スピルバーグ製作総指揮、リチャード・ドナー監督の冒険映画『グーニーズ』は、1985年の公開当時よりも近年になって評価がぐんぐん上がっています。公開当時を知る世代だけでなく、SNS世代も懐かしく感じる要素があるようです。日本でも『グーニーズ』が愛され続ける理由を探ります。
『金ロー』で人気の80年代のハリウッド映画

日本では「洋画ばなれ」が進んでいると言われています。近年は人気マンガを原作にした劇場アニメや実写化映画が大ヒットする一方、洋画の話題作が減り、ハリウッドスターの来日もずいぶん少なくなっています。それでも1980年代のハリウッド映画は、今なお高い人気を誇っています。
現在、唯一の地上波テレビの映画番組となった『金曜ロードショー』(日本テレビ系)では、「視聴者リクエスト」を行い、スティーブン・スピルバーグ監督の『E.T.』(1982年)やロバート・ゼメキス監督の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年)などをこれまで選出してきました。どちらも明快なストーリーで、明るい結末が待っています。
2026年6月5日(金)の『金ロー』で放送される『グーニーズ』(1985年)も、2021年に「視聴者リクエスト」で選ばれており、5年ぶりのオンエアとなります。日本でも『グーニーズ』が愛されている理由を考察してみましょう。
宮崎アニメっぽさも感じさせる「ごった煮」感
スピルバーグが原案と製作総指揮を兼ねた『グーニーズ』は、日本での興収は19億円でした。当時のスピルバーグ作品は飛ぶ鳥を落とす勢いだったのですが、『グーニーズ』は子供向け映画という印象が強く、大ヒットには至っていません。映画よりも、ファミコンソフトのほうが記憶に残っている人もいるのではないでしょうか。
喘息持ちのマイキー、変わり者のマウス、ぽっちゃり体型のチャンク、発明マニアのデータというクラスのはみ出し者たち「グーニーズ」が、屋根裏部屋で古い地図を見つけ、大海賊が隠した秘宝を探しに向かうという冒険映画です。
秘密の洞窟に迷い込んだマイキーたちが巨大な丸岩から逃げるシーンは、スピルバーグ監督の『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』(1984年)のセルフオマージュとなっています。『魔宮の伝説』には、データ役のキー・ホイ・クァンが出演していました。
そのデータのベルトのバックルには、ワイヤーが仕込まれています。宮崎駿監督の劇場デビュー作『ルパン三世 カリオストロの城』(1979年)を彷彿とさせます。公開時は人気映画からのアイデアを安易に寄せ集めたように思えたのですが、令和時代になって見直すと、そんな「ごった煮」感がむしろ愛らしく思えてきます。
MTV文化を象徴する歌姫シンディ・ローパーが歌う主題歌「グーニーズはグッドイナフ」も、80年代っぽさを感じさせる明るい曲です。あまり洗練されすぎていないところが、『グーニーズ』の魅力にもなっています。




