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『ガンダム』ジュドーやファは一年戦争時にどうしてた? 「壊滅」とされたコロニー出身者の謎

なぜ南極条約で無視?

『機動戦士ガンダムUC』主人公のバナージ・リンクスはサイド1の3バンチ「エデン」出身 画像は『機動戦士ガンダムUC』episode7「虹の彼方に」 (C)創通・サンライズ
『機動戦士ガンダムUC』主人公のバナージ・リンクスはサイド1の3バンチ「エデン」出身 画像は『機動戦士ガンダムUC』episode7「虹の彼方に」 (C)創通・サンライズ

 では、それらがどうして「南極条約」では無視されていたのか。これは「全人口の半数」が亡くなったとされるほどの大混乱で、連邦政府が統治能力を著しく減らしており、宇宙軍も壊滅していたので、各サイドの生存状況を十分に把握できていなかったのが原因でしょう。

 そして混乱が収束しても、色々な理由で政治勢力として扱えなかったのではないでしょうか。例えば、サイド1と4は同じラグランジュポイントにあり、近隣ですが、ジオンはこの宙域に宇宙要塞ソロモンを設置しています。

 サイド1と4は元々地球連邦領ですから、開戦前にジオンが宇宙要塞を建設できたとは思えません。ソロモン要塞は、開戦後に別の所から移動させて設置したものと思われます。ソロモン要塞が陥落したのは、一年戦争が終わる直前の宇宙世紀0079年12月25日ですから、サイド1と4は戦争の大半、ジオン軍の占領下にあったはずです。

 ジオンとしては、サイド1・4の各コロニーに存在する、生産プラントでソロモンに必要な物資を生産し、輸送すればジオン本国から輸送するより補給線が短くなりますから、壊滅したコロニーの生産プラントを利用し、生存コロニーのプラントも「これ以上攻撃しないから、代わりに物資をソロモンに提供しろ」と軍政を敷いていたと考えられます。

 サイド2については、中立宣言をしたサイド6の近隣宙域ですから、生存コロニーが存在した場合は、サイド6が管理し、中立扱いとなっていたのではないでしょうか。

 サイド5については、ルウム戦役の戦場でもあり、一年戦争後にデラーズ・フリートが秘密基地「茨の園」を建設したくらいですから、ここはほぼ壊滅状態になったのでしょう。ただし、ガンダムとギャンが対決した「テキサスコロニー」内には大気が残っており、生存可能環境に見えましたので、全コロニーが破壊されたわけではありません。

 こうした生存コロニーは、一年戦争後に連邦統治下に復帰し、さらにコロニー公社によって新規建設や修理が進められた結果、0087年の『機動戦士Zガンダム』では概ね復興していたのだと考えられます。そして『Z』でそこに住む人たちの多くは、コロニー落としで生活環境が悪化した地球から、各サイドに移り住んで来たのでしょう。

 なお、0079年の一年戦争時の総人口は110~120億人程度と言われていますが、0093年の『逆襲のシャア』では、クェスが「宇宙に100億の人が住んでいるのよ」と発言しています。一年戦争で「全人口の半数」が亡くなっているのなら、55~60億人となった総人口が、約14年間で「地球抜きの宇宙だけで100億人」に増えたことになります。

 これは明らかに増えすぎですから「一年戦争で全人口の半数が亡くなったと考えられていたが、それは間違いで、戦争が終わった後で再調査したら、サイド1を中心に相当数が生き残っていた」と考えたほうが、辻褄が合いそうです。

 幼いジュドーやルー、ファは、一年戦争中、地球連邦が統治能力を喪失したサイド1で、近隣のソロモン要塞に物資を供出させられる中、苦労して生き延びたのかもしれません。

(安藤昌季)

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