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ムーミン谷は北欧のハズでは? どう見ても「カンガルー」なキャラの正体

長年世界的人気を誇るキャラクター「ムーミン」の友達のなかにはひとり、明らかに「カンガルー」がいます。寒さの厳しいムーミン谷に、なぜオーストラリアの生き物がいるのでしょうか……?

公式サイトにも「種族」が明記されていないところがちょっと不思議

「カンガルーっぽい仲間」含むムーミンたちが表紙に描かれた『ムーミン谷の仲間たち ぬりえダイアリー』(講談社)
「カンガルーっぽい仲間」含むムーミンたちが表紙に描かれた『ムーミン谷の仲間たち ぬりえダイアリー』(講談社)

 世界的な人気を誇る「ムーミン」シリーズは、フィンランドの作家トーベ・ヤンソン氏が1945年に発表した童話『小さなトロールと大きな洪水』を原点とした小説シリーズや、そこから派生した絵本、マンガシリーズはもちろんのこと、日本では何度もアニメ化されたことで抜群の知名度と人気があります。

 さて、「ムーミン」のキャラは知っていても、原作やアニメに触れたことがないという人も徐々に増えてきている昨今、ネットでこんな素朴な疑問を目にしました。

「ムーミン谷って北欧なのに、なんでカンガルーがいるの?」

 言われてみれば……確かに、ムーミンの仲間たちのなかにひとり、明らかに「カンガルーみたいな見た目」のキャラクターがいますね。この疑問を解決するためには、まず「ムーミン谷」の世界観を改めて知っておく必要があるのです。なお、「ムーミン」シリーズは長年いろんな媒体に展開され、設定に変遷があるので、基本的には「公式サイト」の情報に基づくことにします。

 まず「ムーミン谷」が北欧、とりわけフィンランドを舞台としているかどうか関して、現在の公式見解は「フィンランドを含むどこか実在の場所にあるものではなく、現実とは別のファンタジーの世界」ということになっています。とはいえ劇中に登場する風景や気候は、ヤンソン氏の故郷フィンランドのそれを下敷きにしていることは明白でしょう。ムーミン谷には、主人公たちが「冬眠」に入るほどの厳しい冬が訪れますし、やはりオーストラリアに生息しているカンガルーがのびのび遊べる環境とは言い難いです。

 となれば、彼は何者なのでしょうか。突然変異したカンガルーなのでしょうか。結論に至る前にムーミン谷の住民の「捉え方」に関して、改めて知っておく必要がありそうです。現在、公式でムーミン一家は、「ムーミン族」という種族に位置付けられています。「カバ」や「核戦争の影響で人間が変異したミュータント」という長年の都市伝説も、きっぱり否定されていました。

 主人公の男の子・ムーミンも、正式には「ムーミントロール」という名前です。また見た目がよく似ている「スノーク」もまた、「スノーク族」であり、このことから種族名と個人名の境界は、そこまで重要でないこともわかります。要はおおらかなのです。

 そして、今回の主役であるカンガルー似の彼は、ご存知の方も多いとは思いますが、名前を「スニフ」と言います。ムーミンの友達であり、アニメでは臆病なキャラクターとして描かれる彼は、原作第1作から登場する初期メンバーです。間違っても、北欧に迷い込んだクレイジーカンガルーではありません。

 では同様に「スニフ」という種族なのかといえば、これがちょっと難しいところです。スニフの父「ロッドユール」はやや人間よりの風貌であるのに対し、母「ソースユール」はかなり「スニフ」寄りの見た目です。「ムーミン」「スノーク」のような、はっきりとした族名があるわけではないのです(ちなみにスニフは、挿絵によってデザインも結構違います)。

 となるとカンガルーでもなく、「スニフ族の一員」でもないのであれば……「スニフはスニフ」です。なんだかスナフキンが言ってくれそうな結論が導かれるのでした。

(片野)

【画像】何が違う? ムーミンの「カンガルー似」の友達と、リアルな「ガチのカンガルー」を比較して見る(4枚)

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