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高橋先生も「あかん」 新アニメ化『らんま』で問題キャラ「八宝斎」に心配の声続出?

往年の人気マンガ『らんま1/2』の再アニメ化が発表され、ネット上で話題になっています。しかし、多くのファンが気にしているのが、作中で強烈な印象を残したキャラクター「八宝斎」です。登場シーンの大半で問題行動を繰り返した八宝斎は、30年以上前の連載当時から賛否があったため、今回の再アニメ化でもその扱いが注目されています。

問題はあるが重要なキャラ「八宝斎」はどう表現されるのか

八宝斎が表紙の『らんま1/2』新装版第7巻(小学館)
八宝斎が表紙の『らんま1/2』新装版第7巻(小学館)

 高橋留美子先生の名作マンガ『らんま1/2』の完全新作としての再アニメ化が発表され、SNSで大きな話題になっています。同作は水をかぶると女になってしまう高校生格闘家「早乙女乱馬」と、その許婚の「天道あかね」を中心とした、ドタバタな日常を描いたバトルラブコメディで、1989年からニメ化され人気を博しました。

 高橋先生作品の再アニメ化では、ほかに『うる星やつら』も記憶に新しいところでしょう。同作の主人公「諸星あたる」は、女性に目がなくセクハラもひんぱんに行っていたため、新作アニメ制作の発表時には今の時代にそのままアニメ化しても大丈夫なのかが、議論になりました。そして、『らんま1/2』には、あたるとは比べ物にならないほどの強烈なスケベキャラ「八宝斎」が登場するため、今から心配の声も多数出ているようです。

 118歳という超高齢者である八宝斎は、乱馬が使う実戦型格闘技「無差別格闘流」の開祖で、実力は作中最強クラスを誇ります。一方で、セクハラや窃盗、無銭飲食の常習犯で、そのひどさに耐えかねた彼の弟子である「早乙女玄馬」(乱馬の父)と「天道早雲」(あかねの父)によって、洞窟に封印されていました。

 しかし、八宝斎は落雷によって封印が解けて復活し、乱馬たちの元へやってきます。彼の性格は封印前と変わっておらず、登場シーンのほとんどは、セクハラや覗き、下着泥棒、盗撮などで占められていました。そのなかでも、女体化した乱馬に対してのセクハラがひどく、胸やお尻を揉むなどの直接的な行為に及ぶ描写もあります。

 また、八宝斎は「貧力虚脱灸」で乱馬を弱体化させ、抵抗できない状態の乱馬にセクハラをしたり、彼女の乳拓(魚拓の乳房版)を取って喜んだりと、一線を超えているように思える場面もありました。そのため、一部のファンからは「当時から嫌いだった」「存在そのものが厳しい」「令和だとアウトとかそんなレベルではない」など、八宝斎に対する辛辣な意見も出ているのです。

 ちなみに、高橋先生の公式X(旧:Twitter)では、八宝斎のキャラクター設定の小話が語られています。「父親たちのお師匠様を出したくて。必然的におじいさんになりました。らんまが女なので、そこにウザ絡みする人が良くてスケベな感じになった」という説明のあと、はっきりと「(八宝斎は)本気出せば強いですが、人としてはあかん。美しい師弟関係は一切書く気はなかったです」というコメントがありました。

 そして、今回の新作アニメ化発表後は、「マイルドな表現に変更されそう」「エロじじいというアイデンティティを失いそう」など、八宝斎のキャラ変更、さらに「存在そのものが消されるのではないか」と心配するファンの声も多数出ています。

 また、旧アニメで八宝斎を演じた永井一郎さんがすでに亡くなられているため、新しい声優が誰になるのかも気になる点です。ファンのなかには、旧アニメで青年時代の八宝斎を演じた子安武人さんや、旧アニメで男の方の乱馬を演じた山口勝平さんが引き継ぐのもいいのではないか、という意見もありました。

 セクハラが注目されることが多い八宝斎は、ほかに彼が名付け親である「パンスト太郎」や、「究極の健康法」を教えて闘気吸引体質にした「二ノ宮ひな子」など、いないと成立しないキャラやエピソードも多数あります。そして、なんだかんだで乱馬の格闘家としての成長にも貢献しており、最終盤まで使われた乱馬の必殺技「飛龍昇天破」も、八宝斎に対抗するために習得したものでした。

 賛否はあるものの、作中での存在感はかなり大きい八宝斎が、令和の時代にどのように表現されるのか、今後要注目です。

(SU_BU)

【画像】え…っ?「こんなスタイルよかったっけ」 こちらが八宝斎に狙われまくった「女らんま」です(4枚)

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