【漫画】なぜ介護を頑張る人ほど罵倒される? 「認知症の人」の本音と”あるある”に共感殺到【作者インタビュー】
認知症になった義父と義母を見送った作者。いま、当時を振り返ると、「あの対応で良かったのだろうか」と思うこともあり……。Instagramで公開されたマンガが、「こういう考え方もあるのか、と勉強になりました」と話題の作者、三丁目いちこさんにお話を聞きました。
実際にやって気づいた「介護の心得」とは

義両親の介護について描いたマンガ「介護なんてしていない嫁のつぶやき」シリーズが、Instagramで多くのいいねを集めて話題となっています。
認知症が原因で、怒りっぽくなっていた義父。夜中に幻想を見ているようだった義母。介護をしていた作者は、「あのときどう対処したら良かったのか」「いまなら違うことができるのではないか」と思うこともあり……。読者からは、「認知症の症状がよく分かりました」「こういう考え方があるのか、と気持ちが楽になりました」などの声があがっています。
このマンガを描いたのは、三丁目いちこさんです。Instagramでエッセイマンガを発表し、2020年に義父を介護した記録をまとめた『ひろぽと暮らせば』(ワニブックス)を出版しました。三丁目いちこさんに作品について話を聞きました。
ーーこれらのエピソードをマンガにした理由を教えて下さい。
義両親をふたりとも見送って、介護生活からしばらくが経ちました。最近になってまた、「あのとき、もっとほかに良い方法はなかったのかな」「もっとああすれば良かったのかな」「自分のしたことは合っていたのかな」と、考えることがあります。
その思いから、現在介護中の方や認知症の症状で不安を感じている方に「うちはこうだったよ」という事例をお伝えすることで、共感や比較など、少しでも安心材料になれば、と思って描きました。認知症の症状を参考にしていただき、いざ家族がそうなってしまったとき、「ああ、これがうわさのアレか~」と受け止めて下さればうれしいです。
ーーマンガで読むとほほ笑ましく感じますが、介護真っ只中のときは、イライラしたり怒ったりしませんでしたか?
もちろんしていました。でもあまり描いていません。描くとイライラしたり怒ったりしたときの気持ちがぶり返して、義両親のことも自分のことも嫌いになりそうだったので、描きませんでした。
読者の方のなかには、イライラしている記事に共感して、「自分だけじゃないと安心したかった」という方もいらっしゃるかもしれませんが、自分のエゴで描きませんでした。ふたりとも他界したいま、あのときはやっぱり……というエピソードも描いてみようかな、という気持ちになりつつあります。
ーー当時、心がけていたことや意識していたことはありますか?
義父「ひろぽ」のときは、要求にすぐに対応せず、しばらく様子を見てから対応していました。口を出さずに観察していると、初めはその行動が意味のあることなのか分かりませんでした。そのうち何かのサインだったり、不快に思っていることが推理できたり、何で怒っているのか何となく分かったりしました。
義母「チャコさん」のときは、看ているのが私ひとりだったので、行動や言動の証拠として、写真や動画を撮って家族に共有し、症状を理解してもらいました。そうすることで、「症状があるのは事実で、私の一人よがりではない」と分かってもらいました。
ーー作品について、どのようなコメントが寄せられていますか?
共感して下さるコメントもたくさんありましたが、印象に残ったのは、「怒りの矛先を向けられるのは、1番頼りにしている人、つまり『介護の勲章』『金メダル』をもらったのだ」という投稿に対して、「自分もつらい目にあったけれど、金メダルだったんだ」「こういう症状を知っていれば、もう少し優しくできたのに」「泥棒扱いされたけど、こう考えると許せる」などのコメントでした。
また、その(3)の投稿で描いた「レビー小体型認知症」については、「それも症状だったの?」「うちも幻を見ていました」など、ご自分の体験された症状について教えて下さる方や「これからに備えられる」など、たくさんのコメントをいただきました。こうして発信することで、介護する側に少しだけでもお役に立てたような、うれしいコメントが多かったです。
(FGコンテンツラボ)
































