名作ゲームが続々登場した「PC-9801」 発売から40年 アダルト作品にも意外な「功績」が?
数々の名作ゲームが「98」で発売された

PC-98シリーズといえば、ゲームで遊んだ記憶をお持ちの方も多いでしょう。当時は『信長の野望』や『三国志』、『大航海時代』などの数々のシミュレーションゲームを世に送り出した光栄(現:コーエーテクモゲームス)が大きな存在感を発揮していました。
また、88シリーズの時代から名作「イース」シリーズや『ソーサリアン』などで爆発的な人気を獲得していた日本ファルコムも、『ダイナソア』『ブランディッシュ』『ロードモナーク』など傑作を次々に世に送り出しています。なかでも『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』は後に家庭用ゲーム機にも移植されるなど、特に人気が高い作品となりました。
いま挙げたタイトル以外でも、昨年亡くなられた故・三遊亭円丈さんが手掛けた『サバッシュII』や工画堂スタジオの『POWER DoLLS(パワードール)』、システムソフトの『大戦略』、ダンジョン探索がリアルタイムで進む『ダンジョンマスター』や初期のFPS代表作『DOOM』など、とんでもない時間と熱量をつぎ込んで遊びまくった名作は数え切れません。
アダルトジャンルでもelfやleaf、key、アリスソフトなどエネルギーに満ちあふれたメーカーが次々と名作傑作を送り出し、当時の若者を楽しませていました。特にあの時代は今のような小説投稿サイトが無かったため、文筆業で身を立てたい人間にとってアダルトジャンルはデビューの場として最適であり、現在活動している小説家や脚本家のなかには、アダルトゲームで活躍していた方も多数存在しています。クリエイターが活躍する場を作り上げてくれたPC-98シリーズは、現代のクリエイターたちにとっても極めて重要な存在だったといえるでしょう。
(早川清一朗)