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弱体化がエグい! 初代『ドラクエ』最強の攻撃呪文「ベギラマ」の成れの果てが悲しい

初代『ドラゴンクエスト』の最強の攻撃呪文「ベギラマ」は習得すれば敵に高ダメージを与えられる威力を持っていました。しかし、その後のナンバリングタイトルでの「ベギラマ」の扱いはどんどんと弱体化していき、登場しないシリーズまで存在しました。「ベギラマ」の歴史について見ていきます。

最強呪文だったはずなのに!

初代『ドラクエ』では最強の攻撃呪文だった「ベギラマ」。画像はファミコンソフト『ドラゴンクエスト』(エニックス)
初代『ドラクエ』では最強の攻撃呪文だった「ベギラマ」。画像はファミコンソフト『ドラゴンクエスト』(エニックス)

『ドラゴンクエスト』の面白さのひとつとして、戦闘や移動中に使用する「呪文」を挙げる人もいるでしょう。「メラ」や「ギラ」といった攻撃呪文や、「ホイミ」や「キアリー」などの回復系呪文のようにさまざまな種類があります。なかでも、ファミコン版の初代『ドラクエ』時代からのファンにとって、思い入れが深い「最強の攻撃呪文」といえば「ベギラマ」でしょう。

 しかし、もっとも強い攻撃呪文だったはずの「ベギラマ」は、その後のシリーズで悲しい待遇を受けることになるのです。

 初代『ドラクエ』での「ベギラマ」は、一部の呪文が効かない敵を除いて約60のダメージを与えられます。実は、ラスボス「りゅうおう」との戦いでも有効です。変身前のりゅうおうであれば2回、変身後であれば2回から3回当てられれば倒せるほどの威力です。

 ただ、さすがのラスボスです。変身前であれば呪文を無効化される場合があるうえに、変身後であれば呪文の効く確率が16分の1と低確率なので、当てるまでがひと苦労という問題点はあります。

『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』では、パーティ制が導入されて複数の敵と戦うようになったこともあってか、「ベギラマ」の有効範囲は初代の単体攻撃から敵全体への攻撃へとパワーアップされました。

 ただし、その威力は各モンスターに約25のダメージと、初代に比べると大きく低下してしまいます。下位呪文である「ギラ」が敵単体に約20のダメージなので、攻撃範囲が広がった程度にとどまります。習得するのはサマルトリアの王子ですが、彼にはMPを消費しない「いかづちのつえ」を使わせていたというプレイヤーも多いのではないでしょうか。

『ドラクエII』において、「ベギラマ」に代わって最強の攻撃呪文となったのは、敵全体に大きなダメージを与える「イオナズン」でした。

 2作目にして早くも最強の攻撃呪文の座から転落した「ベギラマ」ですが、3作目の『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』では威力が約35のダメージになり、前作よりもやや上昇しました。しかし、全体攻撃からグループ攻撃へと攻撃範囲が狭くなってしまいます。さらに、上位互換である「ベギラゴン」が登場したため、最強の攻撃呪文の座はよりいっそう遠いものになりました。

 その後のシリーズでの「ベギラマ」の立ち位置に大きな違いはありませんでしたが、9作目の『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』には登場すらしなくなってしまいます。かつての最強呪文の成れの果ての姿としては寂しいものがあります。

『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族』で再登場し、続編『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』にも引き続き登場しました。今後発売が予定されている『ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎』では、復権することがあるのでしょうか。かつての最強の攻撃呪文がどんな扱いになるのか、楽しみに発売を待ちましょう。

(LUIS FIELD)

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