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『トムとジェリー』ケンカし続けて80年。子ども心に焼き付く珠玉の3作品

人気アニメ『トムとジェリー』が、誕生から80年を迎えました。トムとジェリーが家の中を所狭しと暴れ回るドタバタぶりに、誰もが子どもの頃に夢中になったのではないでしょうか。「トムとジェリー』の“生みの親”ウィリアム・ハンナ&ジョセフ・バーべラが手掛けた、懐かしいエピソードを振り返ってみました。

ふたりの天才、ハンナ&バーべラにより1940年に誕生

ハンナ=バーベラによる初期の『トムとジェリー』アニメシリーズ(画像:ターナージャパン)
ハンナ=バーベラによる初期の『トムとジェリー』アニメシリーズ(画像:ターナージャパン)

 猫のトムとネズミのジェリーが家の中で追いかけっこを繰り返す、米国生まれの人気アニメ『トムとジェリー』。現在も NHK-BSプレミアムで、毎週日曜の朝7:30から『トムとジェリー ショー2』が放映中です。『トムとジェリー』が誕生したのは1940年2月。劇場で上映された短編アニメ『上には上がある』は大変な好評を博し、シリーズ化されることになったのです。2020年で誕生80年のアニバーサリーを迎えています。

 不朽の人気アニメ『トムとジェリー』を生み出したのは、ウィリアム・ハンナとジョセフ・バーべ ラの天才アニメーターコンビです。2人は後にTVアニメ『原始家族フリントストーン』や『チキチキマシン猛レース』もヒットさせています。

 ハンナ&バーべラが手掛けた『トムとジェリー』の面白さは、何といってもテンポのよいスラップスティックな内容です。体が大きなトムはちっちゃなジェリーを部屋の隅へと追い詰めるものの、ジェリーの機転によって逆襲されてしまいます。フライパンで叩かれたトムの顔がフライパンの形になってしまうなどのギャグシーンに、子どもの頃に大笑いした記憶を持つ人は多いのではないでしょうか。セリフは最小限にとどめ、パントマイム的な動きで楽しませてくれました。世界中で人気があるのも納得です。

 80年の歴史があるだけに、『トムとジェリー』も時代によって変化がありました。ハンナ&バーべラによる第1期は、米国映画界全体の低迷から1958年に一度終わっています。その後、チェコスロバキアで制作された時期や『バッグス・バニー』などで知られるチャック・ジョーンズが手掛けた時期もありました。アニメーターが変わったことで、絵のタッチや色使いが微妙に異なっています。

 1960年代に全米でテレビ放映されたことがきっかけで『トムとジェリー』は人気が再燃し、1975年~77年にハンナ&バーべラの第2期としてTVシリーズ『新トムとジェリー』が制作されます。ただし、TV向けに制作された『新トムとジェリー』は暴力描写に対する規制から、トムとジェリーはケンカせず、仲良く一緒に冒険するなどの内容に変わっています。また、トムを叱っていた黒人のお手伝いさん(ミセス・トゥー・シューズ)は、姿を見せなくなります。黒人女性をステレオタイプに描いていたことへの配慮だったようです。

 長きにわたって愛され続けてきた『トムとジェリー』ですが、「最終回」が存在するという噂がネット上にあります。トムの寿命が尽き、またジェリーも新しく来たネコに食べられてしまい、天国で2匹は仲良く追いかけっこするというものです。噂となっている最終回のタイトルは、「夢よもう一度」だそうです。

【画像】最新シリーズもドタバタ劇は健在! 『トムとジェリー ショー』(6枚)

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