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『レインボーマン』視聴者を魅了した悪の美女幹部たち 「黒い涙」流した悲しきヒロイン

昭和史に残る大ヒット曲「おふくろさん」などの作詞を手掛けた作家の川内康範氏は、戦没者の遺骨引き揚げを行う一方、歴代首相の顧問も務めました。そんな川内氏が将来の日本を担う子供たちのために生み出したのが、特撮ドラマ『愛の戦士レインボーマン』です。

「死ね死ね団」の美しき女性幹部たち

愛の戦士レインボーマンVOL.1  DVD(東宝)
愛の戦士レインボーマンVOL.1 DVD(東宝)

「黄色いブタめをやっつけろ 金で心を汚してしまえ 死ね 死ね 死ね死ね」

 そんな物騒な挿入歌「死ね死ね団のテーマ」が流れていたのが、『愛の戦士レインボーマン』です。1972年から73年にNET(現在のテレビ朝日)系で放送された『レインボーマン』は、視聴者の脳裏に強く焼き付く特撮ドラマでした。

 原作者は『月光仮面』の生みの親として知られる作家の川内康範氏です。インドの山奥で修行を積んだヤマトタケシ(演:水谷邦久)が「レインボーマン」となり、悪の秘密結社「死ね死ね団」と戦う、という物語でした。

 ヤマトタケシが7つの化身に変身するという設定に、当時の子供たちは夢中になりました。そしてレインボーマンと同じくらい強烈なインパクトを与えたのが、「死ね死ね団」です。

 1年間にわたって、「悪の華」の魅力を放った「死ね死ね団」の美しき女性幹部たちを振り返ります。

サイボーグ1号となったキャシー

 戦時中、日本軍に家族を殺されたことからミスターK(演:平田昭彦)は、日本と日本人を憎んでいます。ミスターKが率いる「死ね死ね団」で現場の指揮を執っていたのが、ダイアナ、キャシー、ロリータ、オルガら女性幹部でした。

 セクシーな女性幹部たちを従えたミスターKが、ひときわダンディーに映ったものです。一説によると、ミスターKの「K」は川内康範氏の頭文字だとも言われています。女性幹部たちも、川内氏好みのキャスティングだったのでしょうか。

 マルチ商法をモチーフにした新興宗教団体「御多福会」など、さまざまな手段で日本社会を混乱に陥れた「死ね死ね団」ですが、第40話からは「サイボーグ軍団編」が始まりました。キャシー、ダイアナ、ロリータはサイボーグ手術を受け、レインボーマンに襲い掛かります。

 サイボーグ化された女性幹部たちのなかでも、とりわけ印象に残っているのがキャシー(演:高樹蓉子)です。目からアイビーム、両腕から電流と熱線、足のつま先から銃弾を発射するという、まさに全身「武器人間」でした。

 人間ばなれした能力を持つようになったサイボーグキャシーですが、手術を受けていないオルガから「あなたは並の人間じゃないのよ」と言われたことに傷つき、目から黒い涙を流すことになります。

 体は機械化されても、心は女性のままというサイボーグキャシーの哀しみが伝わってきた名場面でした。

【画像】これが『レインボーマン』悪の女幹部を演じた女優たちの「その後」の出演作です(6枚)

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長野辰次

フリーライター。映画、アニメ、小説、マンガなどのレビューや作家インタビューを中心に、「キネマ旬報」「映画秘宝」などに執筆。現在公開中の『八犬伝』(キノフィルムズ配給)の劇場パンフレットなどにもレビューを寄稿している。

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