『レインボーマン』視聴者を魅了した悪の美女幹部たち 「黒い涙」流した悲しきヒロイン
元祖「片腕マシンガール」となったロリータ
姉御っぽい雰囲気のダイアナ(演:山吹まゆみ)と組み、「アベック攻撃」でレインボーマンを追い詰めたのは、ロリータ(演:皆川妙子)でした。サイボーグロリータは、目からアイビームを発射し、左腕はマシンガンとなっていました。
井口昇監督の『片腕マシンガール』(2008年)は世界的にヒットしたアクション映画ですが、サイボーグロリータこそが元祖「片腕マシンガール」でしょう。
ロバート・ロドリゲス監督の『プラネット・テラーinグラインドハウス』(2007年)に登場したマシンガンレッグのヒロインよりも、30年以上も早かったことになります。
レインボーマンは「アベック攻撃」に対抗するため、7つの化身の能力を同時に使える秘術「レインボークロス」を体得することになります。物語はいよいよ佳境を迎えます。
自分の姿に動揺したサイボーグオルガ
女性幹部のなかで唯一サイボーグ手術を受けなかったのは、ミスターKの秘書的な役割を担っていたオルガ(演:藤山律子)でした。それまでは女性幹部同士で火花を散らし合うことが多かったものの、キャシー、ダイアナ、ロリータが倒されたことで、オルガは敵討ちのために立ち上がります。
人間をサイボーグ化してしまう秘薬「ボーグα」を自分の体に注入し、サイボーグオルガとなるのでした。
サイボーグ化し、レインボーマンへの復讐に燃えるオルガですが、水面に映った自分の顔を見て、動揺するシーンがありました。黒い涙を流したキャシーの哀しみを、オルガ自身が実感した瞬間でした。
オルガを熱演した藤山律子さんは、1974年に放送が始まった『電人ザボーガー』(フジテレビ系)にも出演し、「ミスボーグ」を演じています。特撮ファンには、悲しき「悪のヒロイン」として印象に残っているのではないでしょうか。
魔女イグアナ(演:塩沢とき)、その母であるゴッドイグアナ(演:曽我町子)も含め、レインボーマンは女性ヴィランたちに終始苦しめられました。「悪の女性幹部」が活躍する先駆的な特撮ドラマだったと言えそうです。
女性を敵に回すと恐ろしいという、原作者の川内康範氏からのメッセージだったのかもしれません。
(長野辰次)





