【漫画】息子が選んだのは“ピンク色”の靴 世の中に残る「女の子の色」のイメージは実際どう?
ピンク色が好きな3歳の息子。母は息子の「好き」を尊重してあげたいと思うものの、「周りから否定されて、傷付くこともあるのでは?」と、不安な気持ちもあって……。Instagramで公開されたマンガが、「奥が深い」「好きなものを好きっていえるのは素敵」と話題になりました。作者の伊藤ぽんぽこさんにお話を聞きました。
3歳の息子が大好きな色は、ピンク

息子の好きを尊重したい気持ちと不安な気持ちで葛藤する母について描いたマンガ「息子が選んだピンクの靴。」が、Instagramで3100以上のいいねを集めて話題となっています。
3歳の息子はピンク色が大好き。新しい靴を買おうとして、本人に選んでもらったところ、やはりピンクの靴を選びました。母は息子の「好き」を尊重してあげたいと思うものの、「もし周りに否定されてしまったら?」と不安な気持ちもあって……。読者からは、「奥が深い話だ」「素敵な考え方に私も救われました」「親として尊重してあげたいですよね」などの声があがっています。
このマンガを描いたのは、InstagramやX(旧:Twitter)でマンガを発表している、エッセイ漫画家の伊藤ぽんぽこさんです。伊藤ぽんぽこさんに、作品についてのお話を聞きました。
ーー「ピンク色が好きな男の子」に対して、ネガティブな意見を聞いたことはありますか?
「ネガティブな意見」とは少し違うのですが、2歳年上の女の子が「ピンクは女の子の色、青は男の子の色」と、息子にいっていたことがありました。あとで周りの大人が、「男の子も女の子も、好きな色を着ていいんだよ」と伝えたのですが。その女の子は純粋ゆえに、世の中に根強く残る「ピンク=女の子」「青=男の子」のイメージが染み込んでいたのかな、と思います。まだまだ「ピンク=女の子」「青=男の子」のような商品展開が多いですからね。決してその女の子のことを悪くいいたいわけではありません。
ーー伊藤さんご自身は、ピンク色を身につける男性を見たらどのように感じますか?
私自身は「何も思わない」です。強いていうなら「ピンク色が好きなんだな~」くらいです。
ーー今後、息子さんにはどのように成長していってほしいですか?
世の中のイメージに染まることなく、自分の「好き」を貫いてほしいなと思っています。そのために、息子の「好き」は親である私が全力で肯定していきたいです。
ーー読者のなかにも、「自分の『好き』を否定されて、悲しい思いをした」「好きなものを好きといえなくなった」という方がいると思います。そんな方たちへ、伊藤さんから伝えたいことはありますか?
きっと「否定」してしまう人は、否定したことや相手を傷付けたことに気付いていないのでは、と思うんです。それくらい人間はナチュラルに自分の考えに染まっているのかなと。なので、相手のことは気にせず、「そういう意見もあるんだな」とスルーしながら自分の好きを貫いてほしいなと思います。
ーー作品について、どのような意見が寄せられていますか?
同じく「ピンク好きな男の子」のお母さんからの意見が多くてびっくりしました。たくさんの仲間がいてホッとしましたね。ピンク好きな男の子は多いので、どうか商品開発部の皆さん、ピンク色のメンズ服を増やして下さ~い!
ーー今回のマンガを描いたきっかけを教えて下さい。
息子が「ピンク色の靴を買いたい」といってくれたときに、「もちろんいいよ!」といった自分と「もし周りに何かいわれたらどうしよう」と思った自分がいて、その葛藤をマンガにしたいと思い、描きました。
(マグミクス編集部)