『北斗の拳』旧アニメのみ見られる「レイ」の設定が後にちょっと残念なことになった話
『北斗の拳』屈指の人気キャラである「南斗水鳥拳のレイ」について、旧アニメでは、その大事な見せ場のひとつが原作に比べ、やや弱かったといえるでしょう。その点、新アニメでは問題なさそうです。
大事な見せ場のはずが…

「南斗水鳥拳のレイ」といえば、『北斗の拳』における屈指の人気キャラクターで知られます。そのレイが、令和版新アニメ『北斗の拳 -FIST OF THE NORTH STAR-』第10話にて顔見せをはたし、そして第11話から本格的に登場となりました。
そのビジュアルは原作を踏襲したものといえるでしょう。そして、実は旧アニメ版にだけ、原作とも今回の新アニメとも、大きく異なる点があります。なにが異なっていたのでしょうか。
※以下、『北斗の拳』のレイに関する軽いネタバレが含まれます。ご留意ください。
ご存じのようにレイは、南斗水鳥拳の使い手にして、主人公「ケンシロウ」と互角に渡り合える実力の持ち主です。さらに『北斗の拳』においてもトップクラスの美形で知られ、ビジュアルはもちろん、その技も含め「美麗」「華麗」といった形容詞が並びます。また唯一、「ケンシロウの相棒」といえるキャラクターであり、人気が出るのも納得といえるでしょう。
ところが初登場時のレイは、そうしたイメージとは少し異なる存在だったといえます。野盗集団の「牙一族」のエピソードで登場するや、「リン」からは「あの人の目は人を助けるような人の目じゃない!!」と断言され、「バット」からは「あのツラァ~~~大悪党のツラだ!!」と罵られるなど、散々な言われようです。実際、原作での「絵」そのものも、美形とはいえ悪人ヅラといえそうな描かれ方をしており、そしてケンシロウもバットたちに同意する始末です。のちに、ケンシロウが背中を預ける「漢(おとこ)」の初登場がこんな具合だったというのも、振り返ってみると味わい深いものがあるのではないでしょうか。
さてそのレイのビジュアルについて、旧アニメと新アニメで大きく異なっているのが、髪の色です。
原作マンガのレイの髪は、ケンシロウたちと同様の塗り表現で描かれており、黒髪と思われます。2023年に刊行されたコミックス新装版第3巻の表紙カラーイラストに描かれたレイも、おそらくは黒髪を表現しているものと思われます(断言できないのには理由がありますが、ここでは省きます)。
一方、旧アニメ版においてレイの髪色は、明るい水色で表現されていました。これは旧アニメ独自のもので、華麗な南斗水鳥拳の使い手らしい、印象的なビジュアルといえるでしょう。ところがこの水色という色設定は、物語が進むにつれ、ひとつの問題をはらむことになります。
詳細はネタバレ回避のため省きますが、レイはのちの展開で白髪になるのです。原作における白髪のレイの登場は、美形として描かれてきたキャラクターだけに、たいへん衝撃的な場面として記憶に刻まれている読者も多いのではないでしょうか。
旧アニメでも、白髪になったレイが登場します。しかし水色の髪から白髪への変化は、原作の黒髪から白髪への変化と比べると、視覚的なインパクトという点ではどうしても見劣りしてしまうものでした。言ってしまえば、さほど差がなかったのです。
その点、新アニメのレイの髪色は、ケンシロウたちと同じような暗いもので、そうなると上述した白髪化のシーンも、きっと相応に衝撃的なシーンになることでしょう。新アニメの見どころのひとつとなるのは間違いありません。
(マグミクス編集部 アニメ担当)


