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『ガンダムSEED』フレイ・アルスターは天使か?悪魔か? 衝撃のシーンにお茶の間が凍る

夕方のお茶の間を直撃したフレイの問題シーン

 キラと男女の関係になったフレイ。行為自体が描かれたわけではありませんが、明らかにそうだと分かる映像に筆者は口から砂を吐くようなショックを受けました。

 たぶん、大多数の視聴者も同じような思いで、なかには夕食時に家族団らんのさなかに見ていた人もいるでしょう。

 後日、新聞の投稿欄に批判的な投稿が寄せられ、放送倫理・番組向上機構にも抗議が多く寄せられたと聞いています。 当時、Twitterがあれば炎上してトレンドワードになっていたくらいの出来事でした。

 このエピソードをきっかけにして“アンチフレイ”になった人が多くなったと思います。

 この後、フレイのコントロールによってキラは「バーサーカー」とまで呼ばれるほど戦いにのめりこんでいきましたが、カガリ・ユラ・アスハやアンドリュー・バルトフェルドとの出会いによって次第に自分を取り戻していきます。そして、フレイとの関係に変化が生じます。

 しかし、その関係に明確な決着がつく前にキラはMIA(実は救出され移送されていた)となり、フレイもラウ・ル・クルーゼに拉致されて離れ離れとなってしまいました。

 ふたりが再開することになったのは戦場の真っただなか。しかし、フレイの乗った救命ポッドはキラの目前で持ち去られるという結果になります。

 そして最終回。脱出艇に乗るフレイをキラは目撃しますが、その目の前で脱出艇はビームの直撃を受けて爆散しました。その後、精神世界へと逝ったフレイはキラに、これまでの謝罪と懺悔の言葉をかけます。しかし、その声はキラには届かないのでした。

 この展開を見た筆者は、同じ「ガンダム」シリーズのアムロとララァ、カミーユとフォウといった死ぬことで主人公と分かり合えた悲劇のヒロインたちを思い出します。

 話の流れはともかく、フレイはキラが成長するために必要な犠牲だったのではないでしょうか。それを証明するかのように、この後のキラは感情を大きく乱すようなことはありませんでした。続編の『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』では俗世間を捨てて悟りを開いたかのように思えます。

 そう考えるとフレイは、キラというヒーローを誕生させるために犠牲となった悲劇のヒロイン。そういう仮説は成り立つのではないでしょうか。

 死ぬことですべての悪意の責任を取れるわけではありませんが、その最期の言葉をもう少し評価してあげたいと筆者は思います。

(加々美利治)

【画像】『ガンダムSEED』で戦乱を左右したヒロインたち

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