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声優・大谷育江、全世界のピカチュウを演じるまでの軌跡 人知を超えた演技力

ピカチュウやチョッパーの声優として有名なベテラン声優の大谷育江さん。その独特な声で子供役が多いことで知られています。しかし、声の質だけでなく、演技面でもすぐれた声優として数々の逸話を持っていました。

デビュー直後から子供役が抜群にはまっていた声の魅力

アニメ『ポケットモンスター』ピカチュウ役 (C)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku (C)Pokemon
アニメ『ポケットモンスター』ピカチュウ役 (C)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku (C)Pokemon

 8月18日は声優の大谷育江さんのお誕生日です。おめでとうございます! 大谷さんといえば、いくつかの国民的アニメにレギュラー出演しているベテラン人気声優。もちろん、これまでも多くの作品でご活躍されています。そこで、これまでの軌跡をデビュー当時から追っていきましょう。

 大谷さんのデビュー作は『めぞん一刻』(1986年)のペットショップ店員ほか、モブキャラを何人か演じていたそうです。そして、名前のあるレギュラーキャラは『がんばれ!キッカーズ』(1986年)の原きよしが初めてでした。

 その後、初めて主演を演じることとなったのが『コボちゃん』(1992~1994年)の田畑小穂ことコボちゃんです。当初はレギュラー番組でなくスペシャル番組で、大谷さんは1990年に放送された最初のスペシャルからレギュラーシリーズまでずっとコボちゃんを演じていました。

 そして筆者が最初に大谷さんを把握したのが、『姫ちゃんのリボン』(1992~1993年)の野々原姫子です。この作品では姫子と顔がそっくりなエリカと、時には姫子と同じ姿をした分身も演じていました。ここが筆者の注目ポイントで、おてんばな姫子、おしとやかなエリカ、おっとりした分身姫子と、それぞれを声のトーンも変えて巧みに演じ分け、時には掛け合いもしていてスゴいと感心したものです。

 この頃から出演作品本数も増えました。その一部をレギュラーキャラに絞ってご紹介すると、『熱血最強ゴウザウラー』(1993年)の小島尊子、『幽☆遊☆白書』(1992~1994年)の修羅、『空想科学世界ガリバーボーイ』(1995年)のエジソン、『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』(1996年)の鷹羽二郎丸、『美少女戦士セーラームーンセーラースターズ』(1996年)のセーラーティーンにゃんこ、『天空のエスカフローネ』(1996年)のメルル、『超者ライディーン』(1996年)の武者小路藤丸/ライディーンダイノ、『機動戦艦ナデシコ』(1996年)の白鳥ユキナなどを演じていました。

 並べてみると分かりますが、幼い少女と男の子役が半々くらいで、声の質を生かして子供のキャラを生き生きと演じていた感じがします。得意とする範囲で、その存在感を示していたのでしょう。

 そして、この時代から現在まで演じ続けているのが『名探偵コナン』(1996年~)の円谷光彦です。今年でもう四半世紀も演じているのですね。レギュラー陣のみなさまも含めてお疲れ様です。大谷さんも後述するご病気で一時的離脱をした以外、ずっと光彦役を演じて変わらぬお声を聞かせてくれていました。

【画像】声優・大谷育江が出演する人気アニメ

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