『ワンピ』何もかもが怪しく見えるシャンクス 影のある表情は秘められた意味がある?
マンガ『ONE PIECE(ワンピース)』に登場するシャンクスは、初期から登場しているにもかかわらず、いまだに多くの謎を秘めた海賊です。最近では、不穏な表情を見せる場面もあり、その姿に不審を抱く読者も少なくありません。
伝説の名シーンも不穏な空気が…

マンガ『ONE PIECE(ワンピース)』に登場する「シャンクス」は、主人公「モンキー・D・ルフィ」の恩人で憧れの海賊である一方で、いまだに謎に包まれた人物でもあります。彼にまつわるさまざまな考察のなかでも、「新世界編」突入後は、初期の快活な印象とは一変した不穏な表情がたびたび描かれ、違和感を覚える読者も少なくありませんでした。
※ここから先の記事は、コミックス110巻以降の内容に触れています。ネタバレにご注意下さい。
最近の連載でシャンクスが目立ったのは、「麦わらの一味」傘下の「バルトロメオ」が「赤髪海賊団」の海賊旗を燃やして制裁を受けた1126話です。涙ながらに「ルフィ先輩が『海賊王』になる姿」を見たかったと訴えるバルトロメオに対し、シャンクスの冷酷な表情が読者の目を引きました。いずれ「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を奪い合う未来を憂いている可能性もあるでしょう。
一方、船の上ではルフィが慕われていることを喜ぶ様子も見られ、「ナワバリでは四皇の威厳を保つための表情だったのだろう」という考察も見られました。
また、さかのぼってコミックス66巻653話では、ルフィの回想で登場したシャンクスの顔が怖いといわれています。麦わら帽子をルフィに渡す、作中屈指の名シーンは1巻1話でも描かれていますが、回想時でのシャンクスは怪しげな笑顔で帽子を預けていました。読者からは「遠回しに『俺を殺しに来い』といっているような表情」「尾田先生が黒幕を示唆している?」といった声もあがり、「シャンクス黒幕説」を後押ししています。
なお、巨人族の国「エルバフ」では、巨人族と人間の子供「コロン」の回想で描かれた1132話のシャンクスが「疲れたとき無理に笑っている表情」という読者の指摘がありました。物語が進むにつれ、シャンクスが別人のように感じられるのは、作風の変化による可能性もありますが、意図的に描かれているとすれば、彼の本心が気になるところです。
そのようなシャンクスは、同じ四皇の「ビッグ・マム」や「黒ひげ」とは異なり、あからさまに野望を抱く様子はありません。例えば、「ワンピース」争奪戦に挑む意思を見せた際も、海賊たちの動向を把握したうえで行動している様子が描かれています。
また、最近のエピソードでは「ユースタス・キッド」やバルトロメオといったルーキーたちの生死不明に関わっていますが、それは傘下の海賊やナワバリの住民を守るためであり、むやみにほかの海賊を襲う様子はありません。
そして、最新1137話ではシャンクスにそっくりな神の騎士団団長「シャムロック」が描かれ、「シャンクスの兄妹?」「クローン並みにそっくり」と読者を困惑させました。シャンクスとシャムロックの関係性は判明していませんが、ここまでそっくりで何の関係もない、という展開はありえないでしょう。これまで描かれた意味深なシャンクスの描写の一部は、シャンクスではなかったのかもしれません。
また現在ルフィたちがいる「エルバフ」にシャムロックも滞在しています。すぐにでもルフィとの直接対決が描かれるのか、はたまたシャンクスとシャムロックの詳細が明かされるのか、しばらくの間、手に汗を握る展開が続きそうです。
(LUIS FIELD)