『ワンピ』シャンクス「黒幕説」はもう消えた? 傷がなかったのは何だったのか
人気マンガ『ONE PIECE』に登場する「赤髪のシャンクス」は、主人公「モンキー・D・ルフィ」の命の恩人として知られています。しかし長年、その謎めいた言動から「黒幕説」が浮上しているのです。なぜファンがそう考えるのか、作中の場面を振り返ります。そして、最近はまさかの展開も?
シャンクスは「ゴムゴムの実」のことどこまで知ってたの?

人気マンガ『ONE PIECE』(著:尾田栄一郎)に登場する「四皇」のひとり「赤髪のシャンクス」は、主人公「モンキー・D・ルフィ」の命の恩人であり、あこがれの存在です。しかし、そのシャンクスは近年、多くのファンから「実は物語の黒幕なんじゃ……」といった予想の声も出ていました。
※この記事はコミックス110巻以降の情報を含みます。ご了承ください。
コミックス1巻1話で、幼少期のルフィはシャンクスたちが持っていた「ゴムゴムの実」を食べてしまいました。当時、ゴムゴムの実は「敵船から奪った」とされていましたが、コミックス101巻1017話で「敵船」とは海賊ではなく「世界政府」の護送船だったことが発覚したのです。
その後シャンクスは、コミックス104巻1054話で「ニカ」化したルフィの手配書をみて「これが……」とつぶやいており、ゴムゴムの実の別名が「ヒトヒトの実幻獣種 モデル『ニカ』」であることを知っていたのかもしれません。もしそうだとしたら、幼少期のルフィが食べてしまったことに何を思っていたのでしょうか。
これらの描写が出てきて以降、ネット上では「ルフィというよりゴムゴムの実の覚醒を見守っていたんじゃ……」「ゴムゴムの実をルフィが食べたから、麦わら帽子を託したんだったら、今までの感動が台なしだ」など、心配の声も出ています。
また、シャンクス率いる「赤髪海賊団」は、傘下の海賊たちにはかなり優しいのですが、向かってくる若手の海賊たちのことは、怖くなってしまうくらい容赦なく痛めつける場面も描かれています。
たとえば、コミックス107巻の質問コーナー「SBS」では赤髪海賊団副船長の「ベン・ベックマン」が「最悪の世代」のひとり「ユースタス・キッド」の片腕を奪った張本人と明かされました。その後、シャンクスは「エルバフ」近海でふたたび赤髪海賊団に向かってきた「キッド海賊団」を壊滅させています。
さらに、1126話では、赤髪海賊団の海賊旗を焼いてしまった「バルトロメオ」率いる「バルトクラブ」に対し、一度は許しを与えたものの、狙撃手の「ヤソップ」が「ケジメ」として船を沈めてしまいました。
そして黒幕説最大の理由となっていたのは、シャンクスが海賊でありながら世界政府との関係をたびたび匂わせていた点です。90巻907話では「世界貴族」の最高権力「五老星」と面会しており、このことでシャンクスが裏で暗躍している黒幕だと言われるようになります。ただ、このときのシャンクスは特徴的な顔の傷がないように見えたため、別人ではないかとも言われていました。
そして、最新の「エルバフ編」で、907話に出てきた傷がないシャンクスの正体と思われる、彼の双子の兄「フィガーランド・シャムロック」が登場しています。シャムロックは現在、「聖地マリージョア」を守る「神の騎士団」の団長(先代は現在五老星となった「フィガーランド・ガーリング聖」)を務めており、彼はエルバフの「呪いの王子」こと「ロキ」を勧誘するためにやってきたようです。
シャムロックは顔に傷がなく、907話のシャンクスに見えた人物は彼ではないかと言われています。ただ、前述のようにシャンクスがニカの能力のことを知っていてルフィにゴムゴムの実を食べさせた可能性は残っていますし、シャムロックはシャンクスがかつて「一度は聖地(マリージョア)に戻った」と気になる発言をしていました。
自分の意思でマリージョアに戻って、また海に帰ってきて海賊になったのか、無理やり連れ戻されて逃げたのかは不明ですが、その戻っていた間に何があったのかも気になるところです。長年うわさされていた双子説も確定した今、さらにシャンクスとその兄から目が離せません。
(LUIS FIELD)