とんでもない「伏線回収」で驚いたアニメ 「タイトルそういう意味?」「1話こそ重要」
作品全体のストーリー展開は、TVアニメの良し悪しを決める重要なポイントです。なかには、序盤に張り巡らされた伏線が後半に回収され、多くの視聴者から好評を得た作品がありました。
終盤に描かれる展開に驚愕?

アニメを見ていると登場人物のなにげないやり取りが、後の重要な伏線になっていることもしばしばあります。なかには、作中の伏線回収がきれいで「記憶を消してもう一回観たい」と高く評価される作品もありました。
●『STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)』
『シュタインズ・ゲート』は、2009年に発売されたゲームソフトが原作で、2011年と2018年にTVアニメ、2013年には劇場版が公開された作品です。
物語は中二病の主人公「岡部倫太郎」が、偶然できてしまったタイムリープマシンで未来を変えてしまい、その影響で訪れる不幸をタイムリープによって回避する姿が描かれます。
本作は「1話切りしてしまったアニメ」などのトピックで必ずといっていいほど名前があがる作品で、違和感のある出来事が説明なしに起こり、すでに混乱する視聴者も多かったようです。しかし、この1話にこそ重要な伏線がいくつも張られており、作中でその全容が明らかになります。
最後まで視聴したファンからは絶賛の声が多くあがっており、特に中盤から終盤にかけてのストーリー展開は見逃せません。
●『四月は君の嘘』
「月刊少年マガジン」(講談社)にて2011年から2015年まで連載された人気マンガ『四月は君の嘘』(作:新川直司)は、2014年から2015年までアニメ化されました。
母の死をきっかけに、自分の弾くピアノの音が聞こえなくなってしまった天才ピアニスト「有馬公生」が、幼馴染の「澤部椿」の紹介で出会ったバイオリニスト「宮園かをり」の演奏によって、再びピアノを弾けるようになっていく物語です。
公生がトラウマをどのように克服していくのかという点や、かをりをはじめとした公生を取り巻く登場人物たちのさまざまな恋模様も必見です。
本作最大の伏線は『四月は君の嘘』というタイトルで、その単語には重大な意味が隠されています。物語クライマックスでは、その意味が明らかになり、涙する視聴者が続出しました。2周目以降では、初見のときと違った視点で作品を楽しむことができるため、本作を何周も視聴するファンも多いようです。
●『ODDTAXI(オッドタクシー)』
映画化、ドラマ化された人気マンガ『セトウツミ』の原作者の此元和津也さんが脚本を手掛けたオリジナルアニメ『オッドタクシー』は、2021年に放送され、翌年にはTVアニメシリーズに新カットを加えて映画化もされました。
セイウチのタクシードライバー「小戸川」を取り巻く、動物の登場人物たちのドラマが展開される本作は、ほのぼの系のアニメかと思いきや、作中の「女子高生失踪事件」を中心としたシリアスな物語が描かれます。
事件に無関係と思われた登場人物が疑われたり、逃げたりと予想外の展開も多く、もはや「すべてが伏線」といえる本作では、最終話で最大のどんでん返しが待ちかまえています。また、不眠症を患う小戸川が抱えるトラウマも最終話で明かされ、衝撃を受けた視聴者が続出しました。
また、漫才コンビの「ミキ」や「ダイアン」など多数の芸人が声優に挑戦しており、シリアスながらクスッと笑える会話劇も高く評価されています。
(LUIS FIELD)