マグミクス | manga * anime * game

えっ「リカちゃん」人形が戦う「スマブラ」があった? 謎の記憶の真相とは

2000年代初頭『スマブラ』に「リカちゃん人形」が参戦していたような……? そんなゲームはあったのでしょうか。

リカちゃんがパワプロ君にボッコボコにされる?

『リカちゃんぴあ 50th anniversary book』(ぴあ)
『リカちゃんぴあ 50th anniversary book』(ぴあ)

 かの有名な「リカちゃん人形」が『大乱闘スマッシュブラザーズ』(以下、『スマブラ』)に参戦している、そんな白昼夢のような記憶が、皆さんのなかにもないでしょうか。

 大人気対戦ゲーム『スマブラ』は、3作目の『大乱闘スマッシュブラザーズX』以降、任天堂以外のゲームキャラクターも多数、参戦しています。筆者はその『スマブラ』に、タカラトミーの着せ替え人形である「リカちゃん」が参戦しているようなCMをたしかに見たことがありました。

 とはいえ、調べる限り『スマブラ』にリカちゃんが参戦した過去はありません。では、あのCMは完全なる幻覚だったのかといえば、違います。実際にリカちゃん人形が、ゲームキャラクターたちと戦う対戦ゲームが、過去にリリースされていたのです。

 そのタイトルは『ドリームミックスTV ワールドファイターズ』といいます。2003年に発売された、Play Station 2、ニンテンドー ゲームキューブ用の対戦アクションゲームです。なんとこのゲームは、コナミ、ハドソン、そしてタカラ(現タカラトミー)の3社によって共同開発された、まさに「ドリームミックス」な対戦ゲームでした。

 そしてこちらは、もう明らかに『スマブラ』に対抗して生み出された異色のゲームソフトでした。

 コナミからは『実況パワフルプロ野球』の「パワプロ君」、「ツインビー」などが参戦し、ハドソンのゲームキャラだと「ボンバーマン」、「桃太郎」がプレイ可能です。そして、タカラからは「ミクロマン」や『トランスフォーマー』の「コンボイ」など、格闘要素のある玩具キャラのほか、戦うイメージなどないリカちゃん人形がエントリーしています。

 このゲームは当然ながら、『スマブラ』とはゲームシステムが若干異なっていました。ライフゲージを奪い合う仕組みで、ステージの仕掛けもシンプルになっています。そして実際にリカちゃんを選ぶと、「えい!」「リカがんばる」など、可愛らしい掛け声とともに、ボンバーマンやパワプロ君らと、必死の肉弾戦を交えるのです。

 改めてゲームのプレイ風景を眺めても、本当にリリースされたゲームとは思えぬ混沌を見せています。ちなみに、やはりというべきか、開発で最も難儀したのが「リカちゃんの扱い」だったようです。開発側としては、タカラの目玉商品であるリカちゃんを参戦させないわけにもいきません。

 とはいえタカラ内のリカちゃん担当部門は、「戦わせないでくれ」と要望してきます。頭を悩ませた開発チームは、苦肉の折衷案として「ゲーム中のリカちゃんは戦っているのではなく、踊っている」という体裁を保つことにしました。聞いているだけで、胃が痛くなりそうなせめぎ合いです。こちらの方がよっぽどバトルではありませんか。

 こうした「大人の事情」をたんまり背負い込んでリリースされた『ドリームミックスTV ワールドファイターズ』でしたが、シリーズ化されることはありませんでした。ある意味において、『スマブラ』対抗を掲げたゲーム業界全体の白昼夢のようなソフトといえます。

※本文の一部を修正しました。(2025.9.03 17:21)

(片野)

【画像】え…っ? 「本当にあったんだ」「何そのポーズ」 こちらが「リカちゃんが参戦」していた『スマブラ』みたいなゲームです

画像ギャラリー

片野関連記事

もっと見る

編集部おすすめ記事

ゲーム最新記事

ゲームの記事をもっと見る