新作ポケモン「8128円」は高い? ゲーム史上「ソフトが異様に高額だった時代」とは
新作ゲームが次々と発表されるなか、ネット上では「ゲームソフトの価格が高い」という声が目立ちます。確かに現在は1本あたり1万円近くするものもありますが、かつてはそれ以上にソフトが高額だった時代も存在しました。
やたらソフトが高かった「スーファミ時代」

いまや新作ゲームは1万円近くするのが当たり前になってきました。いつからこんなに高くなったのか、ゲームの価格を時代ごとに振り返ってみると、現在が特別高いわけではなかったようです。
ファミコンからスーファミ、そしてNINTENDO 64やPlayStation、セガサターンへと進化するなかで、ゲームソフトの価格はどのように変化してきたのでしょうか?
まずここ数年の動きを見てみると、先日発売されたシリーズ最新作『Pokemon LEGENDS Z-A(ポケモンレジェンズ ゼットエー)』は、通常のパッケージ版が7128円(税込)、Nintendo Switch 2向けにアップグレードした『Pokemon LEGENDS Z-A Nintendo Switch 2 Edition』は8128円(税込)でした。
確かに通常版が6578円(税込)だった『ポケットモンスター ソード・シールド』と比べると、やや高くなった印象を受けます。ほかにも2025年9月に発売された『SILENT HILL f』は8580円(税込)、世界的人気を誇る日本発のRPG『ELDEN RING(エルデンリング)』は9240円(税込)であることを踏まえると、現代のゲームソフトはおおむね7000円から9000円台が相場といえるでしょう。
しかし、ゲームソフトが現在よりも高価だった時代もあります。それが「スーパーファミコン」(以下、スーファミ)が一世を風靡した1990年代です。
もともと「ファミリーコンピュータ」のソフト価格は4000円から5000円ほどが相場でした。スーファミ登場後は、価格が8000円前後にまで高騰します。さらにRPGブームの到来によって大容量カセットを採用するソフトが多くなり、価格はますます上昇し、1994年4月に発売された『ファイナルファンタジーVI』は驚きの1万1400円(税別)でした。
なぜこんなにも高かったのか、原因は「カセットに入っている半導体が高額だった」「ゲームごとに専用チップを内蔵していた」といったところにあります。そのため原価が非常に高く、かつ大量生産してもコストを抑えることができなかったそうです。

そうしたなか、ソニーから「PlayStation」、セガから「セガサターン」がリリースされ、CD-ROM機の時代が到来します。CD-ROMは大量生産すると原価を抑えることができ、容量を増やしてもコストがほとんど変わりませんでした。そのため5000円から6000円ほどでゲームソフトが購入できるようになり、あの『ファイナルファンタジーVII』も、前作の半額程度で手に入れることができたのです。PlayStationが広く普及した背景のひとつには、このソフト価格の手頃さもあったのではないでしょうか?
ちなみに1996年に発売された「NINTENDO64」は、ソフトこそカセットでしたが、価格は比較的落ち着いていました。『スーパーマリオ64』が4800円(税別)、『大乱闘スマッシュブラザーズ』が5800円(税別)、『ポケモンスタジアム』が64GBパック付きで6800円(税別)など、スーファミ後期ほどの高騰は見られません。任天堂がカートリッジ生産の効率化を進めたことで、一定の価格抑制が可能となったようです。
こうしてCD-ROM機をはじめとする新世代ハードの登場によって、ゲームソフトの価格は一時的に落ち着きを見せました。しかし「PlayStation3」以降になると、Blu-ray化や開発費の高騰により7000円から9000円台へと再び上昇します。こうして振り返ると、ゲームソフトの価格は時代によって上がったり下がったりしているようです。
現代のソフト値上がりには、インフレをはじめとするさまざまな要因が考えられますが、フルプライスの大作タイトルにクオリティーを求める動きが価格上昇の背景になっている可能性もあります。インディーゲームやソーシャルゲームなどと差別化を図るためにも、必要な経費なのかもしれませんね。
(ハララ書房)




