コーエーテクモ 衝撃の「270億→415億」上方修正 資産運用は絶好調も、ゲーム事業は?
当期純利益は「270億円から415億円」へ。コーエーテクモHDの上方修正は、数字だけでも驚きの内容でした。利益急伸の背景と、本業であるゲーム事業の現状に迫ります。
「売上」ではなく「純利益」が145億円アップ

コーエーテクモホールディングスは、2026年4月20日に業績予想の修正を発表しました。決算の時期に業績予想を修正する動きは珍しくありませんが、修正額の「大きさ」から注目を集めています。
まず売上高は、920億円から875億円へと下方修正されました。しかし、このほかの項目は力強い内容になっており、営業利益は50億円、そして経常利益は185億円もの上方修正となりました。
加えて、当期純利益も従来の270億円から415億円へ大きく引き上げられており、その差は「145億円」。この数字だけ見ても、インパクトの大きい発表だったことがわかります。
上方修正の大きな理由は「営業外収支」
上方修正の理由について同社は、新作ゲームの好調を挙げるとともに、「金融市場を注視しながら運用を行い、営業外収支が計画を大幅に上回って推移した」と説明しています。
この「大幅に上回って」という表現からも分かる通り、今回の業績修正においてとりわけ大きな要因となったのは、営業外収支の好調ぶりだと見られます。つまり、資産運用などの「本業以外の収益」による成果が、会社全体の利益を大きく押し上げた形です。
コーエーテクモホールディングスは、複数のグループ会社を抱える企業グループです。コンピューターゲームの開発・販売を中心に、スロット・パチンコ事業、アミューズメント施設運営など、多角的な事業を展開しています。
そのなかでも、資産運用は以前から同社を支える重要な柱のひとつとして知られてきました。今回の修正内容を見る限り、今期もその強さは健在と言えるでしょう。その安定した運用ぶりから、投資にも強い企業として一目置く声もあります。
好調な資産運用の陰で、本業のゲーム事業は?

卓越した資産運用が注目される一方、本業のゲーム事業も気になるところです。「資産運用の陰に隠れて、停滞しているのでは」と想像する人もいるかもしれません。
2025年3月期第3四半期には、シリーズファンを魅了した『NINJA GAIDEN 4』や、『ゼルダの伝説』ファンからも関心を寄せられた『ゼルダ無双 封印戦記』などがリリースされ、存在感あるタイトル群でコーエーテクモの印象を強く残しました。
ある時期が好調だと、以降の落ち込みが目立つ場合も少なくありません。しかし、同社は第4四半期でも勢いを衰えさせず、さらなるタイトルで攻勢を続けます。
2月6日発売の『仁王3』はシリーズ最速で100万本を記録し、理想的な出足を見せました。加えて、コーエーテクモゲームスが企画・開発に参画した『ぽこ あ ポケモン』は、発売4日間で100万本を達成したほか、世界累計販売本数は220万本に到達しています。
また、明確な販売本数は出ていませんが、3月12日発売の『零 ~紅い蝶~ REMAKE』のSteam版は2,000件を超えるレビューを集め、「非常に好評」を獲得するなど、ユーザー評価の面でも十分な存在感を放っています。
資産運用の躍進に目が行きがちですが、ゲーム事業でもヒット作や高評価タイトルを着実に積み上げ、確かな結果を残しています。手堅い資産運用と、安定したゲーム開発。この両輪の噛み合いこそ、同社の揺るがぬ強さと言えるでしょう。来期の動向にも期待が集まります。
(臥待)


