「クレーンゲーム」で大型商品を欲しがる人が知っておくべきこと 「1回で取れないのは当然?」
クレーンゲームで大型景品に挑戦したものの、なかなか取れずに諦めてしまった経験はありませんか。実は運だけでなく、仕組みやちょっとした工夫を知ることで結果は大きく変わります。初心者でも楽しみながら景品が取れるコツをご紹介します。
クレーンゲームは店側で設定を変更できる

ショッピングモールのゲームコーナーで、よく目にする光景があります。カフェラテなどの飲み物を片手に、「ちょっとやってみようかな」とクレーンゲームに挑戦する女性。大きなぬいぐるみにアームを伸ばすものの、ほとんど動かせずに撃沈してしまいます。そして一度きりの挑戦でその場を離れ、あきらめて帰ってしまう――そんな姿です。
その一方で、同じコーナーで家族連れが大型景品に挑戦し、見事にゲットして歓声をあげるシーンも見けられます。「どうしてあの人たちは成功するのに、自分は取れないんだろう?」 実はこの「差」には、クレーンゲームならではの仕組みが関係しています。
まず大前提として知っておきたいのは、クレーンゲームを設置しているゲームセンターやアミューズメント施設は、「設定を自由に調整できる」という点です。
機種によって違いはありますが、「キャッチャー(アームを備えた機械)が移動する速度」や「アーム(景品をつかむための爪)の開閉角度やパワー」など、設定できる要素は実にさまざまです。なかには、一定の回数遊ぶごとにアームの力が変化する機種も存在します。つまり、1回目のプレイで大きな景品が取れるケースは比較的少なく、クレーンゲームの仕組みを理解して挑むことが重要になります。
もちろん、すべての機種の設定を見抜くことは難しいですが、「設定はお店側で自由に変えられる」ということを知っているだけでも、プレイに臨む心構えは大きく変わるでしょう。
お金を無駄にしない遊び方は?

クレーンゲームでお金を必要以上に損しないためにも、まずは台の様子をよく観察することが大切です。アームの動きや景品の置き方をチェックすることで、次にお金を投入するタイミングや力の加減を予測できます。
また、予算は事前に決めておくと安心です。「今日は500円まで」「千円でやめる」と線引きしておくことで、悔しい思いをせずに遊ぶことができます。たとえ千円を費やして景品を取れなかったとしても、それを「失敗」と思うのではなく、遊びとして楽しむためのエンタメ代と考えられれば、納得感が生まれます。
では、実際にお金を投入した後はどのようにプレイするべきでしょうか。ここで大切なのは、いきなり一発で景品を取ろうとするのではなく、「少しずつ動かしていく」イメージを持つことです。
例えば、ぬいぐるみ景品を狙うなら、まずは「重心を見極める」のが最大のポイント。見た目は同じようでも、体の傾きや置かれている向きによって重心は変わります。重心がずれていると、アームがぬいぐるみをしっかりつかんいても、途中で抜け落ちてしまうことがあるのです。微妙な違いを見極められれば、少ない金額で獲得できるチャンスが広がります。
その一方で箱型景品は多くの場合、平行に並んだ2本のバーに乗せられています(愛好者の間で「橋渡し」と呼ばれています)。このタイプは両方のアームでつかもうとするのではなく、片方のアームを使って箱の奥を少しずつ引っ掛け、位置をずらしていくのが基本戦術です。何度か繰り返すうちにバーの間に景品が落ちるため、1回で諦めずにじっくり取り組むのがおすすめです。
そして意外に思われるかもしれませんが、ゲームセンターなどの店員さんは、クレーンゲーム初心者にとって「心強い味方」です。景品がアームに引っかかって動かない場合は、遠慮せず声をかけてみましょう。景品を動かしやすい位置に直してもらえることもあります。
店員さんは景品の置き方やアームの強さを熟知していることが多く、上手に活用すれば成功率を上げられます。恥ずかしがらずに頼ってみるのも、クレーンゲーム初心者が楽しむコツと言えます。
クレーンゲームは、「推しのフィギュアや大型景品を手に入れたい」という夢と、「現実的にお金を使って遊ぶゲーム」とが混ざった独特の魅力があります。いきなり一発で取ろうとして失敗する前に、仕組みを理解してから遊ぶことで、納得感を持って楽しめるようになるでしょう。
(龍田優貴)


