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「不気味の谷」の声もあった、旧『ドラクエ7』のムービー問題 同時代に「最適解」があった?

『ドラクエVII』のリメイク版が好評です。同時にかつての「あのムービー」が思い出されることもしばしば。あの時、「ドラクエ」はどうすればよかったのでしょうか?

「鳥山デザインx3DCG」の模索期だった?

2026年2月発売の『ドラゴンクエストVII Reimagined』オープニング映像」より (C)ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX
2026年2月発売の『ドラゴンクエストVII Reimagined』オープニング映像」より (C)ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX

『ドラゴンクエストVII Reimagined』が大きな反響を呼んでいます。2000年8月にリリースされたPlayStation用ソフト『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』を再構築したということで、リアルタイムで遊んだ人からも、新規でプレイしている人からも、おおむね好評をもって迎えられています。

 また、このリメイク版では登場キャラクターを、人形のように愛らしく描く「ドールルック」と呼ばれる手法で再現しています。この手法により、他の「ドラクエ」タイトルと比べ、いささか等身が低くデザインされていた『VII』のキャラが、より活き活きと動き回ります。

 このグラフィック面での感動は同時に、ある「比較対象」が否が応にも思い浮かぶものでした。すなわち、2000年発売の、初代『ドラクエVII』におけるCGムービーにほかなりません。同作は「ドラクエ」シリーズで本格的なCGムービーを取り入れた意欲作でもありました。実際、この時期は他のRPGシリーズでも続々と美麗なムービーが導入されていた時期でもあり、満を持して「ドラクエ」でもCGムービーが導入されたのでした。

 さて、多くは語りませんが、結果として今でもそのムービーは「語りぐさ」となっています。いわゆる「不気味の谷」現象の好例とする向きもあるようです。もちろん、データ容量に制限があるなか、鳥山明という天才がデザインしたキャラクターを3DCGで再構築し、アニメとして動かすことは至難の業(わざ)だったでしょう。

 なお例の「踊り」のシーンはさておくとして、少なくともオープニングムービーで描かれた、長閑な漁村の風景などは、新時代の「ドラクエ」を予感させる素晴らしいものでありました。そう、やはり鳥山先生の「絵」と3DCGムービーとの噛み合わせが、当時はまだ模索段階だったと言えます。

 とはいえ、です。では、どうすればよかったのでしょうか。実は当時からして、鳥山キャラのムービーの「最適解」を導き出していた、と思われる作品があります。それが『ドラクエVII』発売の前年、1999年に発売された『クロノトリガー』の「PlayStation移植版」です。

『クロノトリガー』のムービーはCGを使用せず?

いま見ても秀逸なオープニングムービーが収録された、『クロノトリガー』PlayStation版(スクウェア)
いま見ても秀逸なオープニングムービーが収録された、『クロノトリガー』PlayStation版(スクウェア)

『クロノトリガー』もまた、鳥山先生がキャラクターデザインを担当した、平成を代表する大ヒットRPGです。そしてPlayStation版では新たにムービーが随所に挿入されましたが、それらは全て3DCGではなく、あくまでも「アニメーション」だったのです。

 しかも制作は、鳥山先生の原作『ドラゴンボール』をアニメ化した、東映アニメーションでした。やはり、鳥山キャラの魅力を存分に引き立てるという点で、少なくとも当時は二次元の「アニメーション」が有利だったのかもしれません。

 話をリメイク版の『ドラクエVII』に戻しましょう。本作においても「ムービー」は導入されています。しかし先述の通り、デフォルメ具合も「ドールルック」で統一されたこともあってか、例の「踊り」のシーンもまるで違和感ない仕上がりとなっています。鳥山デザインと3DCGの融合は、着実に進歩しました。

 ……ここに一抹の「寂しさ」を覚えてしまうのもまた、因果なファン心理です。

(片野)

【画像】「えっ、決着済なの?」「信じてた…」 これが、『ドラクエ7』ラスボスにまつわる「都市伝説」の顛末です(5枚)

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片野

構成作家。1960年代カルチャーを好む。これまでに「ウルトラ」シリーズをはじめとする特撮番組、「ドラゴンクエスト」「ポケットモンスター」など国民的RPGシリーズ、ギャグマンガのジャンルで記事を多数執筆。

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