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「歌って稼いでこい!」ネトフリ『地獄に堕ちるわよ』細木数子と大モノ歌手のヤバすぎる関係とは? 利用して稼いだ推定額が衝撃

戸田恵梨香さん主演のNetflixオリジナルドラマ『地獄に堕ちるわよ』では、昭和を代表する大歌手とのスキャンダルがどう描かれているか注目を集めています。

ミリオンセラー連発の大歌手を襲った悲劇

『地獄に堕ちるわよ』キービジュアル
『地獄に堕ちるわよ』キービジュアル

 2026年4月27日(月)から、戸田恵梨香さん主演のNetflixドラマ『地獄に堕ちるわよ』の配信が始まります。“日本一有名な占い師”と呼ばれた細木数子さんの生涯を描いた物語で、彼女のスキャンダラスな人生が描かれた作品です。

 3月25日に公開された予告編には、細木数子さんと関係が深かった歌手の島倉千代子さんを演じる三浦透子さんの姿も見えました。予告編のなかで「私にとって細木先生は……」という島倉さんのセリフや、「歌って稼いでこい!」と怒鳴る細木さんの姿が描かれています。1977年3月に行われた、島倉さんと細木さんの記者会見の模様も再現されているようです。いったいふたりは、どのような関係だったのでしょうか。

 島倉千代子さんは昭和を代表する人気歌手です。デビュー曲「この世の花」は、200万枚を超える大ヒットを記録、以降もミリオンヒットを連発し、『NHK紅白歌合戦』には史上最多の30年連続30回出場を達成しました。50歳のときに発表した「人生いろいろ」も、130万枚を超えるヒットを記録しています。

 国民的歌手の島倉さんですが、金銭面では苦労を重ねていました。20代の頃、最初の夫だったプロ野球選手・藤本勝巳さんが事業に失敗して、数千万円の借金を背負います。また、コンサートの最中にファンが投げたテープが目に当たって失明の危機に陥り、親身になって治療してくれた眼科医と恋仲になりました。しかし、この眼科医の事業が失敗し、手形の裏書きをした島倉さんは、数億円にも上る負債を抱えてしまうのです。

 債権者に囲まれて身動きが取れなくなった島倉さんは、政界に通じるフィクサーの邸宅にかくまわれます。この邸宅には多くの政治家や著名人が出入りしており、そのなかに当時赤坂で店舗を経営していた細木さんもいました。

 細木さんは公演中だった島倉さんの送り迎えをするようになり、やがて島倉さんは邸宅を出て細木さんと行動をともにするようになります。ノンフィクション作家・佐野眞一さんの著書『昭和虚人伝』の細木さんの項には、「“ボディーガード”として島倉を送り迎えする間に、細木が島倉をうまく丸め込み」と記されていました。

 細木さんは債権者たちを集め、付き合いのあった暴力団関係者の威光を示しながら、用意した現金を渡して債権を整理します。その後、細木さんは島倉さんの後見人として芸能事務所を立ち上げ、3年間にわたって同居しながら島倉さんを働かせるようになりました。

 現在でいえば、宇多田ヒカルさんやAdoさんを自分の好きなように働かせることができるようになったようなものです。細木さんは島倉さんに地方でのコンサートやキャバレーでの営業、刑務所の慰問などにも行かせ、その収益を丸ごと手にしました。

 ところで、島倉さんの借金の正確な額は分かっていません。当初、週刊誌のスクープ記事で明かされた額は「2億4000万円」でした。1988年の細木さんの著書『女の履歴書 愛・富・美への飛翔』には、「十三億円」と記されています。細木さんが死去したときのスポーツニッポンの記事には「10億円を超える借金」と記されていました。

『地獄に堕ちるわよ』の参考文献である、溝口敦さんの著書『細木数子 魔女の履歴書』には次のように書かれています。

「細木自身は島倉の負債額について、二億四〇〇〇万円、四億三〇〇〇万円、一六億円、一三億円、一二億円と、そのときどきで言い分を変えている。(中略)島倉に聞こうにも、彼女は細木のロボット同然で、負債がいくらか把握していない」

 島倉さんは自分の借金の額を知らないまま、細木さんの言いなりになって働き続けました。溝口さんは、細木さんが3年間で手にした収益を、「おおよそ七億五〇〇〇万円」と推定しています。この間、島倉さんには月に50万円が支払われるのみでした。その後、島倉さんは細木さんのもとから逃げ出しますが、細木さんはレコード会社に2億円を要求して、これも手に入れています。

 何よりも細木さんが島倉さんとともに行動して手に入れたのは、全国的な知名度でした。ふたりで一緒にTVに出演し、出会いと借金による苦境を語って大きな注目を集めています。

 その一方で、自分の意に反する記事を出そうとする雑誌の編集部には自ら乗り込み、記者を指さして「あんた、畳の上じゃ死ねないよ」と恫喝したこともあったそうです。島倉さんとの付き合いのなかで、メディアの影響力を理解したのでしょう。

 島倉さんは2005年に『島倉家 これが私の遺言』という著書を刊行し、出版記念記者会見で「法律が許してくれるならばこの手で刺したい」と発言したことが話題になりました。島倉さんは相手の名前は明かしませんでしたが、細木さんの名を挙げる記者が多かったといいます。

 島倉さんは2013年11月8日に死去しました。細木さんが亡くなったのは、奇しくも8年後の2021年11月8日のことです。ふたりの関係が、ドラマのなかでどのように描かれるのか注目したいと思います。

(大山くまお)

【画像】えっ「見たことある」「可哀そう」コチラが『地獄に堕ちるわよ』で完全再現されてる「細木数子と島倉千代子」の会見シーンです

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大山くまお

ライター。映画、ドラマ、アニメ、マンガ、プロ野球、名言などについて執筆を行う。中日ドラゴンズファン。著書に『野原ひろしの名言 「クレヨンしんちゃん」に学ぶ幸せの作り方』(双葉文庫)、『名言のクスリ箱 心が折れそうなときに力をくれる言葉200』(SB新書)など。

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