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巨匠漫画家・諸星大二郎氏の、見逃せないTV出演。『エヴァ』『ナウシカ』にも影響

マスメディアにあまり登場することのない漫画家・諸星大二郎氏が、2020年11月12日放送のNHK Eテレ『浦沢直樹の漫勉neo』に出演します。諸星作品は大ベストセラーというわけではありませんが、多くのクリエイターたちにインスピレーションを与え続けています。カルトな人気を誇る諸星作品の魅力に迫ります。

Eテレ『浦沢直樹の漫勉neo』は必見

諸星大二郎氏の代表作のひとつ「妖怪ハンター1 地の巻」 (集英社)
諸星大二郎氏の代表作のひとつ「妖怪ハンター1 地の巻」 (集英社)

「浦沢直樹さん、ありがとう!」

 思わず、そう叫びたくなります。2020年10月からスタートしたNHK Eテレのドキュメンタリー番組『浦沢直樹の漫勉neo』(22:00~22:49)に、カルトな人気を誇る漫画家・諸星大二郎氏が出演します。11月12日(木)の放送予定です。

 諸星大二郎氏は1949年生まれ、1970年に短編マンガ『ジュン子・恐喝』でデビュー。考古学や民俗学に関する豊富な知識をベースにした『妖怪ハンター』や、パプア・ニューギニアを舞台にした神話的世界『マッドメン』などの異色ファンタジー作品を発表してきました。マスメディアにはあまり出ることがないため、知る人ぞ知る孤高の漫画家となっています。

 10月22日放映された『漫勉neo』には、諸星氏と親交のある漫画家・星野之宣氏が出演し、浦沢氏との対談のほか、北海道のアトリエで星野氏が自作を執筆する様子がカメラに映し出されました。今週放送の『漫勉neo』も、諸星氏の仕事中の姿をカメラを通して見ることができる、貴重な機会となりそうです。諸星氏の独特のタッチのキャラクターたちは、どのような筆づかいから生まれているのか、気になるところです。

「マンガの神様」も真似できない画風

 諸星氏の描くマンガは非常に独創的であり、絵柄が流麗なわけではありません。でも、その筆づかいには、他の人には真似できない不思議な味わいが感じられます。恐ろしい闇の世界を描いていても、どこか人間くささやおかしみがにじみ出ています。

 諸星氏がデビューを果たしたのは、手塚治虫氏が創刊したマンガ誌「COM」でした。さらに1974年にはSF短編マンガ「生物都市」で集英社主催の「手塚治虫賞」を受賞し、同年に『妖怪ハンター』を「週刊少年ジャンプ」で連載スタートすることになります。諸星氏を見出した手塚氏ですが、「あの絵だけは真似することができない」と語ったそうです。

「マンガの神様」でも真似できないほど、独特な画風が諸星氏の大きな特徴です。アシスタントに来てもらっても、鉛筆で描いた下絵を消しゴムで消すかベタ塗りくらいしか手伝ってもらうことがないそうです。

 SFマンガを得意とする人気漫画家・高橋留美子さんも、諸星ファンとして有名です。『うる星やつら』の主人公・諸星あたるの姓は、諸星大二郎氏にあやかったものだそうです。

 2008年に開催された「高橋留美子展」では、特別企画「my Lum」として他の漫画家たちの絵とともに、諸星氏が描き下ろしたラムちゃんのカラーイラストも展示されていました。オリジナルとはまるで似てない諸星流ラムちゃんでしたが、セクシーでいたずら好きそうな魅力的なキャラクターとして異彩を放っていました。

【画像】映画界にも大きな爪跡…! 諸星大二郎原作の映像作品たち(6枚)

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