石田彰「女性と間違えられた」艶のある妙技 声優としてのスゴさとは?
「石田ボイス」のスゴいところ
石田さんのスゴいと思うところは、前述した渚カヲルのように長い期間演じているキャラが多いことではないでしょうか?
この法則に当てはまるキャラと言えば、まずは『幻想魔伝 最遊記』(2000年)の猪八戒です。その後に何度もアニメ化されてシリーズとして長期にわたって続いてることから、いまだに現役で活躍しているキャラになるでしょう。
その直後が『機動戦士ガンダムSEED』(2002年)のアスラン・ザラ。続編『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』(2004年)でも活躍したキャラで、第1回声優アワードサブキャラクター賞男優部門を受賞するきっかけになりました。2022年に20周年を迎え、新プロジェクトが展開している『機動戦士ガンダムSEED』。TVシリーズの続編となる劇場版での活躍もみなさん期待していることでしょう。
『NARUTO -ナルト-』(2002~2007年)の我愛羅も息の長いキャラで、現在放送中の続編『BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-』でも時おりゲスト出演しています。このほかにも『ケロロ軍曹』(2004~2014年)のサブローもレギュラーとしての出番は多くありませんが、長い間活躍していたキャラです。
忘れてはいけない石田さんの代表的キャラが『銀魂』(2006年~)の桂小太郎です。それまで石田さんが演じてきたキャラには珍しいタイプで、ギャグとシリアス、ボケとツッコミなど、場面に応じて相反する演技を見せてくれました。
この他にも『夏目友人帳』(2008~2017年)の名取周一、『戦国BASARA』(2010~2018年)の竹中半兵衛、『名探偵コナン』(1996年~)にも登場する『まじっく快斗』(2010~2015年)の白馬探、『ONE PIECE』(1999年~)のキャベンディッシュ/ハクバなど、長期に渡って続いているシリーズに数多く出演しています。シリーズに必ず登場するレギュラーというわけではありませんが、みんな印象的でいつの時代でも変わらぬ石田さんの演技が聴けるキャラですね。
もちろん放送中の新作でも石田さんの声を楽しみにしている人も多いことと思います。『鬼滅の刃 無限列車編』(2021年)では劇場版と同じく猗窩座が登場しますし、『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』(2020年~)では陸戦騎ラーハルトの出番がまだあることでしょう。筆者は個人的に『デジモンゴーストゲーム』(2021年)の東御手洗清司郎を毎週楽しみにしています。
30年以上、声優として第一線で活躍している石田さん。今後も定番のミステリアスキャラから、ファンの度肝を抜く意外性のあるキャラまで、さまざまなキャラを演じてくれることでしょう。これからのますますのご活躍をお祈りするとともに、あらためて本日のお誕生日をお祝いしたいと思います。
(加々美利治)